

見てない だけじゃない
見ようとしなかった
それを 知らなかった
誰も見てない だから泣けた
誰も見てない だから笑えた
誰も見てない そう思ってた
ほんとうは 気づいてほしかった
傘は持っていた けれど開かず
濡れる音に 何かを聞いていた
破れそうな袋の端が
ちいさな声みたいに揺れていた
既読のまま 止まる画面
返事は もう届かないと知った
壁に残る 日付の跡
あのときから 時間が動かない
クオリア
クオリア
クオリア
クオリア
誰も見てない だから言えた
誰も見てない 嘘に変えた
誰も見てない と思い込んでた
ほんとうは そっと見つけてほしかった
服を脱がずに ベッドに沈む
誰かの声が 夢のなかを横切る
のびた麺から 湯気が消えて
あたたかさに 間に合わなかった
引き出しの奥の ぐしゃぐしゃの紙
読み返すたび 文字が歪んだ
しまっては開いて またしまって
それでも 捨てることができなかった
どうして
どうして
どうして
どうして
どうして
どうして
どうして……
どこかで きっと選び損ねた
誰も責められなかったことが 苦しかった
あのとき 声にできていれば
名前で呼ばれていたかもしれない
遠まわりして 遅れても
何かを拾っていたと 信じたい
深夜だけ ひらく扉が
朝になると また閉じてしまう
誰も見てない それでよかった
誰も見てない それが救い
誰も見てない そう思えるまで
名前も声も 置いてきた
誰も見てない 誰も見てない
つぶやくたび 胸が軋んだ
誰も見てない それでも このうたの影が
ひとりきりの夜に 触れますように
クオリア
クオリア
クオリア
クオリア……
- 作詞者
Galactic (Fire) kids
- 作曲者
Galactic (Fire) kids
- プロデューサー
Galactic (Fire) kids
- ボーカル
Galactic (Fire) kids

Galactic (Fire) kids の“誰も見てない”を
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- 1
さたでい
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- 2
奥のほうに、たしかコップ
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- 3
水道のおと
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- 4
命を宿してしまった器官
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- 5
花と電気
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- 6
なんでこの景色だけ忘れずにいるんだろう
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- 7
傘の先がどこにも触れれない
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- 8
檸檬水
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- 9
パーク・ライト・フリッカー
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- ⚫︎
誰も見てない
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- 11
たとえば骨だけ残ったら
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- 12
香料の墓場
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- 13
かなたへ消えた怪物
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- 14
量子の祈り
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- 15
沈んだ花
Galactic (Fire) kids
アルバム「さたでい」は、はっきりとした答えやメッセージを語らず、代わりに“見えないものの気配”を淡く記録した作品集。
土曜日という一日を、どこにも定着できない曖昧な存在の象徴として描き、幽霊のように漂う感覚や、音もなく重なり合う記憶の影を丁寧に紡いでいる。
マイノリティの視点をほんのりと匂わせながら、個々が持つ孤独や透明な痛みを、アコースティックで繊細なサウンドとともに表現。
日常のすき間にあるわずかな光や呼吸の気配を音に落とし込み、言葉にならないまま残される心の軌跡を追いかけるアルバム。
アーティスト情報
Galactic (Fire) kids
Based in Okinawa/Japan 都市の夜気や心の揺らぎを「日常に潜む現象」として映し出し、 「純粋な心で内にある熱を見つけ、それを宇宙のように広げたい」という思いを込めている。
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