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この曲は、社会の頂点から広がる腐敗と不公平に対し、底辺から突き上げるような怒りを描いた、骨太なブルースです。
ゆっくりとしたムーディーなベースラインに乗せて、ドブ川に映る歪んだ月と、それを肴にシャンパンを抜く権力者の対比が鮮烈に描かれます。「泥水をすすり明日を待つ」者の視点から、この世界の不公平なルールを決定づけたのは誰なのか、と神に問います。
サビの核心は、**「魚はいつでも、頭から腐ってく」**という痛烈な批判。腐敗の原因は末端ではなく「頂(いただき)」にあるという主張は、現代社会への鋭い風刺です。そして、「見えないふりした罪」を静かに匂わせる支配者層への絶望と、「その目に光はもう残ってないのか」という問いかけが、聴く者の胸に突き刺さります。
言葉が届かないとわかっていても叫ばずにはいられない魂の叫びと、ブルースハープの泣きのソロが、諦めと怒りの間で揺れる感情を深く表現しています。アウトロのフィードバックノイズは、この叫びが静かに収まることなく、世界に響き続けることを示唆しています。
魂を震わせる、人生の機微を歌い上げるブルース&フォークシンガー。 泥臭くもどこか温かい、年輪を重ねたような特有のハスキーボイスが魅力のシンガーソングライター。ブルースが持つ深い哀愁と、フォークミュージックの素朴な手触りを融合させ、人間の光と影、そして何気ない日常の風景をリアルな言葉で紡ぎ出します。 彼の歌声には、長い人生の旅路で味わった喜びや悲しみがそのまま宿っているかのよう。時に力強く吠え、時に隣で静かに語りかけるようなそのボーカルスタイルは、聴く者の心の奥底にある感情を静かに、そして強く揺さぶります。 アコースティックギターの爪弾きと、言葉の端々に宿る体温。藤原幾世史の音楽は、一人静かにグラスを傾ける夜や、ふと立ち止まって自分を見つめ直したい時にそっと寄り添ってくれる「大人のためのサウンドトラック」です。