少し雨が降り続く夜だった
君の声だけがやけに響いた
何か吐き出しそうな感覚と
今までのことが胸を突き刺した
それから忘れることを望んでいた
視界の内側にまで焼き付いた
罪の意識と怒りの満ち引きが
いたずらに時間だけを攫っていく
目を閉じて 耳を塞ぎ
変わらない今を呪うように息を吐く
掛け違えたボタンさえ無視をした
ズレていたのは初めから知っていた
胸に空いた穴を 独りで塗りつぶす
何度も何度も 違う色で
汚れた手のひらに 思い出を掬って
それでも綺麗で 吐き気がした
全てが 確かに色付いて
消えない
一度染み着いた色は戻せない
この身に科された罪も拭えない
今更贖うための漂白と
意味のない言葉だけを探している
身を寄せて 分け合うように
1人分だけ空けたままの心の中
塗り潰して 忘れたつもりでいた
その形だけが あの時のまま
胸に空いたままの 静けさに沈めた
形も 温度も 忘れたかった
塗り重ねる度に
消えない染みのように
黒くて 濁って 汚れていった
胸に空いた穴を 1人で塗りつぶす
何度も何度も 違う色で
汚れた手のひらに 思い出を掬って
それでも綺麗で 笑っていた
全てが確かに色付いて
消えない
- 作詞
助川貫
- 作曲
etu
etu の“消えない”を
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