傘のジャケット写真

歌詞

上田真育

瞼の裏、都市が滲む

雨音だけが 正確な時計

交差点の向こう

誰かの夢がひとつ 剥がれた

静寂は輪郭を失い

傘の内側 世界は遅延する

名もない情景に 心が揺れて

言葉になる前の気配を探す

濡れた手のひらで掬う

消えそうな光の粒

夜が抱えきれなかった

未完成の祈りたち

君の声は 届かなくても

まだこの鼓動は踊ってる

ひび割れた記憶の中で

光を縫い合わせるように

誰にも聞こえないリズムで

剥がれかけたポスター

夢の終わりに貼られたまま

行き先のない列車の音が

今日という日を裂いていく

反響だけを残して

人影は雨に溶けた

それでも僕は

ここにいる

君の声は 届かなくても

まだこの鼓動は踊ってる

廃墟のような夕暮れに

確かに灯るものがある

静かに燃えるノイズの中で

記憶は水滴のように

触れれば、すぐ消えるけど

その余韻が

胸の奥を、満たしてく

言葉じゃない

感情でもない

ただ、光が揺れている

君がいた場所に残る温度が

まだ、踊ってる

静かに消えていく夜の中で

僕はまだ

このリズムを手放せない

  • 作詞者

    上田真育

  • 作曲者

    上田真育

  • プロデューサー

    上田真育

  • グラフィックデザイン

    上田真育

  • ソングライター

    上田真育

  • プログラミング

    上田真育

傘のジャケット写真

上田真育 の“傘”を

音楽配信サービスで聴く

ストリーミング / ダウンロード

  • ⚫︎

    上田真育

上田真育 第4弾シングル『傘』
各種ストリーミングサービスにて配信開始。

剥がれかけたポスター、遅延する信号、
誰にも見られない傘の内側で、
言葉になる前の温度が、静かに踊っている。

旋律を描くのではなく、
沈黙の輪郭をなぞるように。
この作品は、雨とともに記憶が滲む場所へのインスタレーション。

アーティスト情報

"