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「お味噌汁が冷めてしまうほど他愛のないおしゃべりが続く、愛おしい朝の風景」をそのまま形にした、BPM96(Gメジャー)の温かく瑞々しいウォーム・オーガニック・インディ・ポップです。クリックトラックの無機質さを排し、弾き手の呼吸に合わせて心地よくバウンスするアコースティックギターのストロークと、丸みのあるシンセベースの低音、そして優しく歩くようなキック&スネアが、一歩ずつ前に進むような健やかな日常の推進力(フォワードモメンタム)を生み出しています。20小節ごとにごく自然に差し込まれるアコースティックギターのゴーストノート(マイクログルーヴ)が、暮らしのなかの小さな発見のような彩りを添えています。
ボーカルは、言葉のニュアンスを最優先するためにすべてひらがな表記で構築された、至近距離(クローズマイク)の男性リード。ピッチ補正(オートチューン)や過剰なスタジオの光沢を完璧に拒絶し、サビ(コーラス)に達すると、ダブルトラック(2声の重ね録り)による素朴で温かみのあるホームレコーディング特有のテクスチャーへと変化します。フックで優しく広がるスローアタックのシンセパッドは、大袈裟なストリングスとは無縁の、キッチンに差し込む朝日を思わせる柔らかな多幸感を演出。料理をしながら思わず口ずさみたくなるような、極めてシンプルで親しみやすいメロディが魅力です。最後は安易なフェードアウトに頼らず、ギターの最後の1打が短く減衰した瞬間、部屋の環境音(ルームノイズ)ごと完全な真空の静寂へと遮断される幕切れが、胸にじんわりと温かい余韻を残す名作です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。