曇りのち、 -Code HITSUJI I-のジャケット写真

歌詞

少しへ伸びる手

静描詩家 信和

少しだけ 立ち止まれたなら

少しだけ 考えられたなら

小さな不安に 小さな願いに

そっと ぼくは気づけたかな

昼の通知が 胸をかすめる

昨日の元気を 思い出していた

ざわつく気持ちを

大丈夫だと なだめながら

安心を 手探りした

少しだけ 想像できたなら

少しだけ 寄り添えたかな

熱の奥で揺れる 小さな不安に

ぼくは 触れられたかな

赤いほっぺと とろんとした目

母の胸へ向かう まっすぐな足音

生まれたときから

聴いている鼓動のリズムに

戻りたくなる 触れたくなる

体の中で起きている

言葉にできない違和感

うまく言えない気持ちも

いつものようにできない苛立ちも

ただ伝えたかった

ほんの一呼吸

ほんの一歩

その少しに手を伸ばす

少しだけ 立ち止まれたなら

少しだけ 抱きしめられた

強がりの奥の 小さな願いに

少しだけ ぼくは気付いていく

少しだけ 考えられたなら

少しだけ 優しくなれる

足りなかったその分だけ

ぼくは今日も 近づいていく

  • 作詞者

    静描詩家 信和

  • 作曲者

    静描詩家 信和

  • プロデューサー

    静描詩家 信和

  • ボーカル

    静描詩家 信和

  • その他の楽器

    静描詩家 信和

曇りのち、 -Code HITSUJI I-のジャケット写真

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『曇りのち、』は、
日常の小さな瞬間から生まれた11曲を収録したアルバム。

Code HITSUJIは、
日常の中でふいに心が動いた瞬間を、
音として記録するプロジェクト。

ある日、ショッピングモールの子ども用トイレで、
3歳の息子が失敗をした。

思わず強い言葉で怒ってしまい、
そのあとに残ったのは後悔だった。

その日の夕方、公園で出会った子どもたちは、
暗闇の中でも楽しそうに遊び続けていた。

外灯のない公園だったが、
子どもたちのまわりだけが、
ほのかな光を灯しているように見えた。

怒ってしまった心と、
あたたかくなった心。
その両方を連れて、今日が静かに暮れていく。

またある日、駅のエレベーターの前で、
息子は迷わずボタンを押し続けていた。

乗っていく人たちが「ありがとう」と声をかける。
誰に教えられたわけでもなく、
見て、感じて、選び、
そのまま体を動かしていた。

そして別の日、
息子が「いいよ」と言った、その一瞬の顔が
ずっと頭に残っている。

自分の気持ちを少しだけ引っ込めて、
小さな葛藤を抱えたまま言った「いいよ」。

言葉になる前の、
ほんの一瞬の表情。

その気配が、ぼくの心に残った。

本作に収録された楽曲は、
そんな日常の一瞬から生まれている。

「さっき」
「押し続けるボタン」
「ことばの前」
「少しへ伸びる手」

どれも、
親と子のあいだに流れる静かな時間をすくい取った記録。

『曇りのち、』は、
日常の中にある小さな気配を、
そっと音にしたアルバム。

アーティスト情報

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