with Love from Nightmare Front Cover

Lyric

Maiso Breaking Heart

hirari hiraguri

やけに順調な物事の運びをしていた

信じて疑わぬ子供の心治らない

うるさいな 知らん顔の

うるさいな 笑うテレビ

うるさいな 今週始まるドラマも終わってた

あの日抱いたもの まるごと

桜の下にただ埋めた

誰にも見えぬように

最初からまるで無いように

消しどころを失くしたガラスが

それを映している

部屋を満たす檸檬の香りが

それを映している

本当はと言ってしまえば

いくらでもあったのかもしれないな

違和感すら盲目にしてしまうほど歪であったけれど

それの存在を認めて

うるさいな 片手にある

うるさいな 笑う画面

うるさいな 柔らかな白いドレスは穢れてた

あの日抱いたもの まるごと

桜の下にただ埋めた

誰にも見えぬように

最初からまるで無いように

模様が伺えない地面が

それを映している

朝が来る恐怖すら忘れてしまう毒を回す

あの日抱いたもの まるごと

桜の下にただ埋めた

誰にも見えぬように

私が触れてしまわぬように

消しどころを失くしたガラスが

それを映している

部屋を満たす檸檬の香りが

それを映している

綺麗に生けた花は

消し炭のごとくざらっと攫われ目の前で消えた

  • Lyricist

    Sayao

  • Composer

    Sayao

  • Mixing Engineer

    Kuroco

  • Mastering Engineer

    Kuroco

  • Graphic Design

    Koi, peach

  • Guitar

    Kuroco

  • Bass Guitar

    kaya

  • Vocals

    hirari hiraguri

with Love from Nightmare Front Cover

Listen to Maiso Breaking Heart by hirari hiraguri

Streaming / Download

  • 1

    Poets and Realist

    hirari hiraguri

  • 2

    faucet

    hirari hiraguri

  • 3

    Husky Voice

    hirari hiraguri

  • 4

    Phantom Pain (self cover)

    hirari hiraguri

  • 5

    animal

    hirari hiraguri

  • 6

    tabacco

    hirari hiraguri

  • 7

    The night like Guernica

    hirari hiraguri

  • 8

    Lie or Truth

    hirari hiraguri

  • 9

    History of my Roses

    hirari hiraguri

  • 10

    Tales of your Hearts

    hirari hiraguri

  • ⚫︎

    Maiso Breaking Heart

    hirari hiraguri

  • 12

    Pride of Red

    hirari hiraguri

  • 13

    Sinking Replica

    hirari hiraguri

  • 14

    1CE

    hirari hiraguri

ひらぐりが2024年10月に自主制作で発売した2ndアルバム「with Love from Nightmare」の構想は、前作「HALFWAYGIRL LABYRINTH」の楽曲が揃った頃には既に存在していた。しかし当初の制作予定からは掛け離れ、ひらぐりが前作から3年間のうちに1人で制作した8曲と、多くのクリエイターと出会い、関わり、共に作った6曲の計14曲で構成されるに至った。

邦題は「悪夢より愛を込めて」。コンセプトは「冷静と情熱を行き交う、真っ青な夜に咲く真っ赤な薔薇」。 情熱と冷静さは決して相反するものでは無い。情熱を欠いた冷静さの多くは机上の空論で、現実主義は現実の解決に案外繋がらない。冷静さを欠いた情熱の多くは煩わしく、耽溺した言動で他人の心を動かすのは難しい。だから、常に両方を備えていなければならない。

本編10曲はそれぞれ赤・青に分類される。赤の曲群は「詩人/ロマンティック/情熱/現実/主観」、青の曲群は「リアリスト/厭世的/冷静/虚構/客観」の側面を切り出した。

1.詩人とリアリスト
赤の楽曲。長いピアノソロが印象的なこの曲のタイトルこそアルバムコンセプトそのものであり、冷静を欠いた結果が”詩人”に起きた悲劇である。

2.蛇口
青の楽曲。2000年代初頭の雰囲気を纏う、クールでパーカッシヴな楽曲。別れ話を一方的にされる内容。つまり情熱を欠いた結果が”僕”に起きた悲劇である。

3.ハスキーボイス
青の楽曲。知りたいことを知る為にしたたかさを備え、己を差し出すのも厭わない潔さと冷徹さについて。

4.Phantom Pain
青の楽曲。水野春氏に楽曲共同制作企画で提供した楽曲のセルフカヴァー。欠けた半身を探し彷徨い、いつか海へと還る。虚構による客観でおざなりに生きるのを良しとするのが、青の世界の住人である。

5.動物
赤の楽曲。内容は女という生き物の魔的側面。サビでは好きと嫌いを交互に挙げる。最後には両方を抱え、渦巻くリフレインで締める。

6.チョコレイトバニラ
青の楽曲。シンプルなトラックだが、押韻重視の詞に対しての声質の変化や発音、表現の多彩さが中毒性を生む。

7.ゲルニカの夜
青の楽曲。全行短歌で構成された歌詞。元々2ndアルバムタイトルを「with Love from Nightmare」にしようとしたきっかけはこの楽曲だ。目前にある世界の終わりを、如何に過ごすかについて。

8.赤と独白
タイトル通り、赤の楽曲。前作に続いて雨宮さらさ氏との共作。赤と白にまつわる単語が頻出する文語調の詞を、これ以上ない形でまとめ上げた雨宮氏に頭が上がらない。

9.ときめきの歴史
赤の楽曲。不毛の地に咲く真っ赤な薔薇、つまり実らぬ恋の話。 不毛だと知りながら慈しむことこそが愛だと信じるのが赤の世界の住人である。

10.心の御伽話
赤の楽曲。とはいえ、このアルバムで唯一情熱と冷静の均衡が取れる可能性がある楽曲だと考える。「何も要らないと思って居るけど/何もかも全て欲しいのも本当」のように、両方を肯定し大切にする決意なのだ。

11~14曲に収録された楽曲群は、楽曲共同制作企画で提供して頂いたものをBonusTrackとして収録している。ひらぐりが歌い手として試される骨太な楽曲が並ぶ。

11.埋葬 Breaking Heart
作編曲のさやお氏の持つポップさとロックさ、アイドル性と愛と殺意が同居する贅沢なミックスジュースのような楽曲。訥々とした語りからシャウト、巻き舌、最後にかけて狂気を増していく高音など、大暴れである。コーラスが機械的で美しいのも注目だ。

12.戦赫
コンポーザーを務めたYUKISHIBA氏たっての希望で歌詞にドイツ語・英語・日本語が使われたアグレッシヴかつ高貴な楽曲。言語だけでなく三連符の早口やハイトーンかつロングトーンなど歌唱難易度も高いのだが、実際歌ってみると得意な要素が多く驚いた記憶がある。

13.沈むレプリカ
ひらぐりがとにかく3/4拍子のシューゲイザーサウンドをやりたい一心で共作メンバーを集めて出来た楽曲。舵取りはしたが、おおよそ手を付けた所はなく歌い手に徹した。作編曲の白波海音氏の描いた傷が癒えるような轟音と厚いコーラスが心地よい。

14.1CE
読みはアイス。作曲の瀬離霊 之弐怪(せりれ のにけ)氏が書いたメロディに対してひらぐりが詞を付けた為、BTの中でも思い入れが深い曲だ。音域は2オクターブ6音の広音域の曲だが、不思議とキャッチーな魅力がある。

Artist Profile

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