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with Love from Nightmare

Track List

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ひらぐりが2024年10月に自主制作で発売した2ndアルバム「with Love from Nightmare」の構想は、前作「HALFWAYGIRL LABYRINTH」の楽曲が揃った頃には既に存在していた。しかし当初の制作予定からは掛け離れ、ひらぐりが前作から3年間のうちに1人で制作した8曲と、多くのクリエイターと出会い、関わり、共に作った6曲の計14曲で構成されるに至った。

邦題は「悪夢より愛を込めて」。コンセプトは「冷静と情熱を行き交う、真っ青な夜に咲く真っ赤な薔薇」。 情熱と冷静さは決して相反するものでは無い。情熱を欠いた冷静さの多くは机上の空論で、現実主義は現実の解決に案外繋がらない。冷静さを欠いた情熱の多くは煩わしく、耽溺した言動で他人の心を動かすのは難しい。だから、常に両方を備えていなければならない。

本編10曲はそれぞれ赤・青に分類される。赤の曲群は「詩人/ロマンティック/情熱/現実/主観」、青の曲群は「リアリスト/厭世的/冷静/虚構/客観」の側面を切り出した。

1.詩人とリアリスト
赤の楽曲。長いピアノソロが印象的なこの曲のタイトルこそアルバムコンセプトそのものであり、冷静を欠いた結果が”詩人”に起きた悲劇である。

2.蛇口
青の楽曲。2000年代初頭の雰囲気を纏う、クールでパーカッシヴな楽曲。別れ話を一方的にされる内容。つまり情熱を欠いた結果が”僕”に起きた悲劇である。

3.ハスキーボイス
青の楽曲。知りたいことを知る為にしたたかさを備え、己を差し出すのも厭わない潔さと冷徹さについて。

4.Phantom Pain
青の楽曲。水野春氏に楽曲共同制作企画で提供した楽曲のセルフカヴァー。欠けた半身を探し彷徨い、いつか海へと還る。虚構による客観でおざなりに生きるのを良しとするのが、青の世界の住人である。

5.動物
赤の楽曲。内容は女という生き物の魔的側面。サビでは好きと嫌いを交互に挙げる。最後には両方を抱え、渦巻くリフレインで締める。

6.チョコレイトバニラ
青の楽曲。シンプルなトラックだが、押韻重視の詞に対しての声質の変化や発音、表現の多彩さが中毒性を生む。

7.ゲルニカの夜
青の楽曲。全行短歌で構成された歌詞。元々2ndアルバムタイトルを「with Love from Nightmare」にしようとしたきっかけはこの楽曲だ。目前にある世界の終わりを、如何に過ごすかについて。

8.赤と独白
タイトル通り、赤の楽曲。前作に続いて雨宮さらさ氏との共作。赤と白にまつわる単語が頻出する文語調の詞を、これ以上ない形でまとめ上げた雨宮氏に頭が上がらない。

9.ときめきの歴史
赤の楽曲。不毛の地に咲く真っ赤な薔薇、つまり実らぬ恋の話。 不毛だと知りながら慈しむことこそが愛だと信じるのが赤の世界の住人である。

10.心の御伽話
赤の楽曲。とはいえ、このアルバムで唯一情熱と冷静の均衡が取れる可能性がある楽曲だと考える。「何も要らないと思って居るけど/何もかも全て欲しいのも本当」のように、両方を肯定し大切にする決意なのだ。

11~14曲に収録された楽曲群は、楽曲共同制作企画で提供して頂いたものをBonusTrackとして収録している。ひらぐりが歌い手として試される骨太な楽曲が並ぶ。

11.埋葬 Breaking Heart
作編曲のさやお氏の持つポップさとロックさ、アイドル性と愛と殺意が同居する贅沢なミックスジュースのような楽曲。訥々とした語りからシャウト、巻き舌、最後にかけて狂気を増していく高音など、大暴れである。コーラスが機械的で美しいのも注目だ。

12.戦赫
コンポーザーを務めたYUKISHIBA氏たっての希望で歌詞にドイツ語・英語・日本語が使われたアグレッシヴかつ高貴な楽曲。言語だけでなく三連符の早口やハイトーンかつロングトーンなど歌唱難易度も高いのだが、実際歌ってみると得意な要素が多く驚いた記憶がある。

13.沈むレプリカ
ひらぐりがとにかく3/4拍子のシューゲイザーサウンドをやりたい一心で共作メンバーを集めて出来た楽曲。舵取りはしたが、おおよそ手を付けた所はなく歌い手に徹した。作編曲の白波海音氏の描いた傷が癒えるような轟音と厚いコーラスが心地よい。

14.1CE
読みはアイス。作曲の瀬離霊 之弐怪(せりれ のにけ)氏が書いたメロディに対してひらぐりが詞を付けた為、BTの中でも思い入れが深い曲だ。音域は2オクターブ6音の広音域の曲だが、不思議とキャッチーな魅力がある。

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