無音のインジケーターのジャケット写真

歌詞

無音のインジケーター

Akemi

青山のビル 雨の夕方

ホールの大理石 濡れた靴音

上りボタンを押す 灯りが点く

箱が降りてくる 半円の針

扉が開く 二人きりの箱

半円の針 ゆっくり動き出す

同じ盤面を 二人で仰いだ

雨で同じく 肩が濡れた

低いモーター音 箱を満たす

視線の先が 半円で交わる

互いを見ない 針だけを追う

数階の上昇 息を浅く

針が止まる 私の階に

扉が開く 彼の指が動く

「お先に」と ボタンに指を添える

会釈で返す 声は出さない

大和の家 国道の音

「いとこの姉さん」と 呼ばれた廊下

障子の前で 茶を出す位置

ちょうど良い距離を 今夜選ぶ

廊下に降りる 扉が閉まる

背中で聴く モーター音が遠く

別の階へ 針が動き続けて

引き止めない肩 歩幅を保つ

硝子のドア 前で止まった

雨の窓 廊下の静けさ

針はもう 別の階で消える

「もう一度」とは まだ聞かない私

  • 作詞者

    Akemi

  • 作曲者

    Akemi

  • プロデューサー

    nanayon music

  • ミキシングエンジニア

    nanayon music

  • ボーカル

    Akemi

無音のインジケーターのジャケット写真

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    無音のインジケーター

    Akemi

「無音のインジケーター」は、雨の夕方の古いオフィスビルのエレベーターで交わされる名前のない遭遇を、半円の階表示の針に重ねて描いたミディアムテンポのシティポップ。
青山の大理石のホール、二人きりの箱、低いモーター音、ゆっくり動き出す半円の針、そして降りる際の「お先に」――互いを見ないまま視線だけが盤面で交わる数十秒に、過剰でない優しさの輪郭を静かに浮かび上がらせる。

架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、声をかけられた事実より、儀礼として手渡された距離の正確さに動かされ、それでも「もう一度」を口にせず歩幅を保つ大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやアーバン・ポップが持っていた、雨の都会、ビルの内側の静けさ、すれ違う他人同士の距離感を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。

廊下に降りた背中で、針がまだ別の階に向かって動き続ける音を聴く。
引き止めず、声に出さず、それでも歩幅を保つ――そんな名前のない遭遇の輪郭を描いた楽曲。

Produced by nanayon music.

アーティスト情報

  • Akemi

    1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。

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