灯台の岬 / 12月 雨の日 / 世界中に失恋のジャケット写真

灯台の岬 / 12月 雨の日 / 世界中に失恋

トラックリスト

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1984年、22歳の私は、暗く、屈折した青春時代を過ごしていた。都内で活発にライブ活動をしていたバンドを辞め、作詞作曲と音楽制作に取り組んだが、芳しい評価は得られなかった。「元気がない」「音楽にメリハリがない」と散々だった。「もっとパンチの効いた曲じゃないと世間に認められないよ」といわれたこともある。そんなとき私は自問した、パンチの効いた曲って何なのだろう? と。
2025年に、この時期の作品を『Cassette Gadget』と銘打って、音楽配信の俎上に載せてみた。するとパンチの効いた曲よりも、地味な3曲のほうが、再生回数が多かった。そこで私は、陰鬱なインストルメンタル「灯台の岬」、感傷的なメルヘン「12月 雨の日」、救いのないトーチソング「世界中に失恋」。この3曲を一つにまとめたコンパクト盤を企画した。世界中にいるだろう孤独な魂を抱えた人たちに届くことを期待して、ここにリリースする。

アーティスト情報

  • 岩下啓亮 Sardine

    鰯こと岩下啓亮 Sardineです。 1983年から2003年までの20年間で、ひとり多重録音した楽曲が約200曲あります。これらを8枚のアルバムにまとめて2024年に順次アルバムをリリースしました。2025年はアンソロジーの代わりに、年代順に編集したアルバムを発表します。 その音楽は、多種多様です。親しみやすいポップスもあれば、社会的視点をそなえたメッセージソングもあります。プログレッシブな構築性もあれば、パンク的な破壊志向の側面もあります。手ごわいピアニストで、マッドなシンセサイザー弾きで、たどたどしいギタリストで、音の読めるベーシストで、緩いリズムのパーカッショニストで、ひとり多重コーラスを駆使する、不器用なシンガーソングライターです。それらすべてのパートが、一つの人格に統合されているのです。 ロマンチックと薄情と情熱の混淆、とりとめもない不安と届かぬものへの憧憬を描いた、オールディーズだけどもエヴァーグリーン。表情豊かな鰯の音楽を、ぜひお聞きください。

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