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前アルバム『変身』を2001年に制作した際、アレンジが簡素すぎると感じた私は、次の作品集ではもう少し工夫をこらそうと考えた。その結果、2002年制作の『21世紀のプロテストソング』は、かなり複雑なアレンジが施されることとなった。
このたび私は、ビーチボーイズの『Stack-O-Tracks』に倣って、『21世紀~』の16曲のうちから、バックトラックに冒険心にとみ、傾聴する要素が多い4曲をチョイスしてみた。加えて、昨年2024年に「G.T.E.D」として配信したインストゥルメンタルの、ケチャ&アジテーション入りバージョンを新たに発見したので、タイトルを「chicane(シケイン)」とあらため、ここに収録した。
人力エレクトロニカとして、気楽に聞いていただければ幸いである。
鰯こと岩下啓亮 Sardineです。 1983年から2003年までの20年間で、ひとり多重録音した楽曲が約200曲あります。これらを8枚のアルバムにまとめて2024年に順次アルバムをリリースしました。2025年はアンソロジーの代わりに、年代順に編集したアルバムを発表します。 その音楽は、多種多様です。親しみやすいポップスもあれば、社会的視点をそなえたメッセージソングもあります。プログレッシブな構築性もあれば、パンク的な破壊志向の側面もあります。手ごわいピアニストで、マッドなシンセサイザー弾きで、たどたどしいギタリストで、音の読めるベーシストで、緩いリズムのパーカッショニストで、ひとり多重コーラスを駆使する、不器用なシンガーソングライターです。それらすべてのパートが、一つの人格に統合されているのです。 ロマンチックと薄情と情熱の混淆、とりとめもない不安と届かぬものへの憧憬を描いた、オールディーズだけどもエヴァーグリーン。表情豊かな鰯の音楽を、ぜひお聞きください。