cinema 8 Front Cover

Lyric

cinema 8

TOKYO CHILL LAB

冷たい空気をそのまま吸い込んで

少しだけ肺が軽くなる感覚のまま歩いてる

名前もついてない夜の匂いがやけにリアルで

なんでもないはずの道なのに一歩ごとに何かを思い出してる

ネオンは強くないのにぼやけて滲んで

ピントが合わないままでも全部わかる気がしてる

誰かがここを好きだった痕跡がそのまま残ってて

整えられてないのに妙に落ち着くのはそういうことなんだろうなって

角を曲がると光が少しだけ変わって

映画館の灯りが呼吸みたいに点滅してる

意味なんて考えてないのに胸に引っかかる感じが消えなくて

ああこういうのって作ろうとして作れるもんじゃないよなってぼんやり思う

笑い声とかグラスのぶつかる音とか

くだらない話をしてたはずなのにやけに鮮明で

その場ではなんとも思ってなかった瞬間があとから価値を持つのってずるいよなって

足音と一緒に記憶が少しずつ浮かんでくる

砂利が鳴るたびに別の夜に繋がっていくみたいで

川の音が遠くで混ざってリズムになる

話してなくても満たされてたあの感じとか

横にいた人の体温とか

今思えば全部ちゃんと好きだったんだなって

気づくけどそのときはそんなこと考えてなかった

今なら死んでもいいかもなんて軽く思えた夜のこと

嘘じゃなかったけどもう同じ温度では二度と感じられないんだろうなってわかってる

善光寺の裏に回ると影が長く伸びて

街灯の下で時間だけが少し歪んでるみたいに見える

あの公園もまだそのままで

動物たちは何も知らない顔で眠ってて

変わったのは自分たちだけなんだなって妙に納得する

昔のことを思い出してるっていうより

そのときの自分の感覚をもう一回なぞってる感じに近くて

だからこんなに重いのかもしれない

三軒目まで行った夜のことも浮かぶ

父親が気持ちよさそうに笑ってた横顔とか

そのときはただ楽しいだけだったのに今思い返すと少し切なくなるのは

同じ時間がもう戻らないって知ってしまったからで

この前会ったときの少し疲れた感じと重ねてしまう自分がいて

分かってるのにどうしようもなくて

でもそれも含めてちゃんと今なんだなって無理やり飲み込む

派手じゃないし特別なことなんて何も起きてないはずなのに

この街の空気はずっと身体に残ってて

うまく言葉にできないまま胸の奥で揺れてる

戻りたいわけじゃない

でも手放したくもない

断片のままでいいからこのまま持っていたい

そんなことを考えながらただ歩いてる

夜は相変わらず静かで

何も変わらない顔をしてるけど

確かにここにはまだ残ってる

あの頃の温度がそのまま少しだけ

  • Lyricist

    TOKYO CHILL LAB

  • Composer

    TOKYO CHILL LAB

  • Producer

    TOKYO CHILL LAB

  • Co-Producer

    Keisuke.T

  • Vocals

    TOKYO CHILL LAB

  • Programming

    TOKYO CHILL LAB

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