

かざしめぐりて 潮の緒深く
懸けたる針の 随にぞ
いづれの神の 恨みぞや
揺蕩う誓 裂けぬとも
新玉の 弓は葦火の風に絶え
真砂の沖に 釣鉤落ちぬ
兄神の 祟を畏み 常世の淵に 身を沈め
神ながら 尋ぬる水底 玉依姫の 御前に伏し
波巻の 輝きに 名を問はれて 言の葉零る
天つ空 移ろふ間に 玉の御殿に 世を忘れ
月の御髪 夜毎に解け 寝蔵に濡るる 常世の夢
七日の波に 珠煌めきて 水面と共に 心鎮まる
玉響の 契なれど 神語さえ 留まらず
斯くて得し 鉤は呪なり
返すも罪 返さずも罰
海つ神 山つ神
御心祀る 御代を越えて
天降り 山降り 再び立てし 麓の刻
潮の怒り 嶺に届き 兄弟男の 契り果つ
弓を埋みて 鉤を捧ぐる
あな畏し 尚怒り鎮まらず
しかし流螺 産まれし御子は
天津御代 繋ぐ礎
潮騒を 越えし声 山の稜線に 祈りし影
すべては神の 遊びと知りて
ただ手を兄和す 黄泉の未邊
雷響き 玉鉾の 葦引の山 久方の 空に祈りて
新た世を 拓く風
揺蕩いの 澪の島闇を渡りて 朝日射す
限りなき 天の原 星の郷 風継ぐ響き
- 作詞者
HARU×澪
- 作曲者
SUNO
- プロデューサー
HARU×澪
- リミキサー
SUNO

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潮ノ緒、祟ノ渦 (Original)
Echo Scroll
海の神を継ぐ兄・海幸彦と、山の神に近い弟・山幸彦がいました。
弟が兄に頼んで、釣り針を借ります。しかし、それを海で失くしてしまいました。
兄は怒り、弟を責めます。弟は罪を償うため、海の底の神殿へ。
そこで出会ったのが、海神の娘・玉依姫。
彼女の助けで、失くした釣り針を見つけた弟は、兄に返します。
でもその釣り針はもう兄の怒りがこもった**「呪いの針」**となっていたのです。
やがて兄弟は完全に決裂し、
その亀裂の中から、神の子が生まれます。
彼こそが、のちに日本の王朝の始まりとなる存在でした。