まずは地の利を得る
ステージを見る
そこでライブするイメージをFEEL
ライト当たる場所、マーキングし
絵になるアクション、1、2、3、
酒の回り具合も大切
みんなどんくらい酒回ってる?
フロアの流れ見て回ってる
固いやつの肩ほぐして回ってる
これはどうやらシラフに近い
全然いい緊張感あって
今日はパターンA、ハート着火マン
静かな始まりから流れ描く
あとはPAにあいさつしておく
嫌われ過ぎると適当にやる
ライブはみんなでやるもんなんだ
君もその一人!盛り上がろうなー!
作戦会議を始めよう!
これはいかにしてSHOWを
盛り上げようかと悪戦苦闘する
俺らの話
作戦会議を始めよう!
これはいかにしてSHOWを
盛り上げようかと悪戦苦闘する
俺らの話
おお!今日はめちゃ盛り上がってる
これは飲むしかねえ!
俺が負けてる?
みんなが飲むなら俺も飲もう
ベロベロになったら、それも一興
大丈夫!キングは拒まない
濃い酒もらっても感謝しかない
記憶が飛んでも体がある
勝手に動くようインプットしてある
だが気をつけろ!ライブ前ヘタに
アーティストにテキーラ持ってったら
ヤバイ
ぶっ飛ばされる
俺くらいにしとけ!
酒食らわすのは俺くらいにしとけ!
あーあー酒が回れば言葉もあつく
テンションも上がる 今日の大トリ
不死鳥のように燃え羽ばたこう
だがもうしばし!
作戦会議を始めよう!
これはいかにしてSHOWを
盛り上げようかと悪戦苦闘する
俺らの話
作戦会議を始めよう!
これはいかにしてSHOWを
盛り上げようかと悪戦苦闘する
俺らの話
- Lyricist
CHIN-HURTZ
- Composer
CHIN-HURTZ
- Producer
DJ TOSSY
Listen to MTG by CHIN-HURTZ
Streaming / Download
- 1
PROLOGUE
CHIN-HURTZ
- 2
destiny
CHIN-HURTZ
- 3
russian roulette (feat. SMOKIN' ACE & MEL)
CHIN-HURTZ
- ⚫︎
MTG
CHIN-HURTZ
- 5
MY SURVIVAL
CHIN-HURTZ
- 6
Idleness
CHIN-HURTZ
- 7
THE RAPPER
CHIN-HURTZ
- 8
JUNGLE PARK (feat. ZoologicalpeaK)
CHIN-HURTZ
- 9
song of sorrow (feat. GOOD GOOD NEN)
CHIN-HURTZ
- 10
I'd like to have a drink too! (feat. Kentakku & METEOR)
CHIN-HURTZ
- 11
DAYBREAK (feat. Kentakku)
CHIN-HURTZ
- 12
let's talk now
CHIN-HURTZ
(Recommend by DJ H!ROKi)
直近5年間ではMETEORとの制作やライブを中心に活動していたCHIN-HURTZが、ソロとしては約3年半ぶりとなるアルバム「THE RAPPER」をリリースした。
CHIN-HURTZはこれまでに「LOST CLASSICS」(2016) と「RESTART」(2019) という2作品を発表しているが、
いずれも彼の音楽活動の変遷において重要な意味を持つ作品である。
「LOST CLASSICS」は、自身の名前を冠したイベント”CHIN-HURTZ PARTY”を主催するなど、最も活発な動きを見せていた2010年前後に制作しながら、訳あってお蔵入りになってしまった楽曲群をコンパイルしたアルバム。
そして「RESTART」は、紆余曲折を経てKLOVAL RECORDSという新たな活動基盤を手に入れ、タイトルのとおり自らの再起を宣言した作品であった。
この2作については、今回のアルバムの最後に収録されている”今だから話そう”でも、本人の言葉で語られている。
そして「THE RAPPER」と名付けられた最新作もまた、彼のキャリアにおいて「特別な意味」を持つ作品となった。
その「特別な意味」をリリックの中から発見し理解することで、リスナーは本作のビターな味わいを深く感じられる作りとなっている。
1曲目の“プロローグ”において、CHIN-HURTZは戦時下における自分自身の姿を描いている。それもMETEORとの”悪霊退治”シリーズのような荒唐無稽な描写ではなく、現実世界での出来事が反映されたような重苦しい描写だ。
これまでの作品ではポジティブなメッセージの楽曲やリリックが多かったので、過去2作品を聴いたことのあるリスナーは、アルバムの冒頭からCHIN-HURTZに何らかの変化があったことに気が付くだろう。
また、戦時中という設定はアルバム終盤の11曲目”夜明け”にも再び登場する。2曲目から10曲目までは、前2作と同様に仲間やクラブ、ライブや酒といったトピックや、あるいはMETEOR & CHIN-HURTZ名義での作品に見られた空想世界をテーマとした楽曲が続くので、アルバムの中でもこの”プロローグ”と”夜明け”の存在感が際立っている。
アルバム全体の構成から考えても、この2曲には他の楽曲とは違った想いが込められていることは明らかだ。その中でもとくに印象的だったのが、“夜明け”におけるCHIN-HURTZのバースの締め括りとなる次の一節だ。
おっと、もうさすがにやばい 帰るとするよ、外のカオスな社会
それじゃ次はあの日に落ち会おう 話すだけ話した俺を許してくれ
“夜明け”は、戦時中に仲間とのアジトで深夜から早朝まで語り合う場面を描いた楽曲だ。「外のカオスな社会」とは、楽曲の設定では文字どおりアジトの外に広がっている戦時下の混乱した社会を示しているが、CHIN-HURTZにとっての「カオスな社会」とは一体何なのだろうか。
ラッパーとして初めてステージに立ってから現在に至る人生の中で、CHIN-HURTZは実に様々な困難に直面してきた。
それらは12曲目の”今だから話そう”で具体的に示されており、また、直近での最も大きな出来事については、6曲目の”徒然”の中で語られている。本作を聴いて、あるいはCHIN-HURTZ本人と接して思うのは、彼がこれらの局面を打開できたのは、ラップすることと仲間の存在の二つが彼の精神的な支柱となっていたからではないか、ということだ。
心の支えを両方とも失ってしまう、あるいはその両方から遠ざかってしまうような環境こそが、彼にとっての「カオスな社会」なのではないかと思う。また、リリックにもあるように、どうやら彼はこれから「外のカオスな社会」に帰っていくようだ。
おそらく、半分は自分の意思、そして半分は現在自分が置かれた状況によって。たとえ自分が心から望んでいなくても、時として厳しい選択を迫られるときがある。そのような人生の不条理さや非情さ、あるいは岐路に立たされている自分の心情を示すものとして、彼は今回のアルバムの中で「戦争」というトピックを選んだのではないだろうか。物語と現実が交錯した、彼ならではの表現力が発揮された楽曲だ。
CHIN-HURTZはこれから一体どうなるのだろうか。だが、これまでも現実と空想の世界を自由に行き来してきたラッパーなので、心配は無用だろう。あの日に落ち会えるのを楽しみに、まずは「THE RAPPER」を聴こう。
Artist Profile
CHIN-HURTZ
音楽に興味のなかった高校までの道のりを一変させたラップミュージック。 それから先はどっぷり音楽へのめり込み、ラッパー「CHIN-HURTZ(チンハーツ)」として姿を変える。 自主レーベルFUNKARATT(ファンカラット)を立ち上げ、METEORと共にアルバム「DIAMOND」をリリース、活発に活動するようになる。 CHIN-HURTZ PARTYと大それた名前のイベントを企画し話題を呼んだのもその頃だ。 2016年6月には元々近い存在であったKLOVAL RECORDSと手を組み、 1st Single " 海賊の歌 (pro.PUNPEE) " をリリース。 さらなる飛躍が期待されている。
CHIN-HURTZの他のリリース
KLOVAL RECORDS