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「僕だけは僕を許していい」リリースによせて
ずっと、自分が嫌いだった。
人を傷つけた。
取り返しのつかないことをした。
そのことを、忘れたことは一度もない。
鏡の前で目が合わない朝が、何年も続いた。
笑っていいのか、飯を食っていいのか、
ずっとわからなかった。
許されてない。それだけはわかってた。
だから、許されないまま歩き続けることだけが
誠実さだと思っていた。
でも、誰かに言われた。
「自分を罰し続けることが、誠実さじゃないこともある」
その言葉が、胸に引っかかっていた。
許すって、忘れることじゃない。
なかったことにすることじゃない。
ただ、重荷をそっと下ろすことかもしれない。
あなたへのごめんなさいは消えていない。
消えなくていい。
ただ、その重さを少しだけ
下ろしてもいいんじゃないか—
そう思い始めた日があった。
この曲は、自分を許すことへの長くて、遠くて、恐る恐るの旅だ。
誰かに許されたわけじゃない。
許してもらう資格があると思ったわけでもない。
ただ、許したら全部なかったことになってしまう気がして怖かった自分が、
少しずつ気づいていく。
自分を責め続けることで誠実なふりをしていたのかもしれない、と。
それも、ひとつの逃げだったのかもしれない、と。
「ごめんなさい、僕へ」
Bridgeで、自分自身に謝る瞬間が来る。
傷つけてきた他者へではなく、傷つけ続けてきた自分自身へ。
謝罪の旅シリーズを通じて
ずっと他者に向いていた言葉が、内側に向かう。
それが、この第四弾の核心。
誰かに許されなくていい。
あなたが今も怒っているなら、怒っていていい。
それでいい。
でも僕だけは、僕の味方でいていい。
最低な僕でも、抱きしめていい。
最低な僕を、最低なまま、愛していい。
僕が僕を見捨てなければ、それでいい。
Outroで最後に呟く。
「愛していていい」
「いいんだ」
「きっと」
「きっと」断言できない。
でも、恐る恐る、そう思い始めている。
この「きっと」が、シリーズ四作を通じて
初めて生まれた、小さな光。
最低な自分を許せない人へ。
自分を責めることが誠実さだと
思い込んでいる人へ。
傷つけた記憶を抱えたまま
今日も歩いている人へ。
許さなくていい。
忘れなくていい。
ただ、少しだけ重荷を下ろしていい。
僕だけは、僕を許していい。
音楽プロデューサー。 作詞、作曲、あとボーカル、グラフィックデザイン、MV制作、経理、人事、マーケティングとかも、全部ワンオペで完結させる。 東京の喧騒の片隅にひっそりと潜み、誰も予想できない謎の音楽を誰にも頼まれていないのに密かに生み出す。 2025年夏、ごく普通の日常を送っていたある日、長年眠っていた音楽的才能が突如として爆発。 前兆はなかった。予告もなかった。その原因は不明で本人が一番困惑している。 生み出される楽曲は、ポップでありながらもどこか哲学的で神秘的。インスピレーションから紡がれるその楽曲は、聴く人の心をやさしく包み込み、静かに未来のビジョンへと導く。 まるで宇宙と地球が共鳴するように、清らかで透明感あふれる「アクアブルーの波動」を放射。聴く者は青い深海から宇宙の果てまでの旅を一瞬で体験してしまう。 しかしその一方で、厄介な別の側面がある。 突如として、世間の常識を粉砕する「ぶっ飛んだ、ふざけた歌」を真顔で創り出すのだ。 その曲を聴いた人々は最初「何を聴かされてるんだ…?」と困惑し、次に「なぜ誰も止めなかったの…?」と心配し、最終的には「なぜか涙腺が緩んだ…」と奇妙な感動に包まれてしまう。 この摩訶不思議な能力はまだ解明できていない。 驚くべきことに、そのサウンドは「理論や知識」から生まれているわけではない。 もっぱら「無限のインスピレーション(という名の現実逃避)」と「魂の直感」だけを頼りに、独自のワールドを構築している。つまり、再現性はなく、次に何が生まれるのか本人にもわからない。 そしてもうひとつ、説明のつかない特異体質がある。 インスピレーションが降りてきた瞬間、恐るべきスピードで楽曲が完成する。 カップラーメンができあがる頃には、イントロからアウトロまでが脳内で鳴り響いている。 コーヒーが冷める頃には、DAWに打ち込みが終わっている。 上司が会議で話し終わる頃には…いや、会議中は絶対にやっていない。絶対に…。 この異常な制作速度の秘密は本人にもわからない。 というか、気づいたら作業が終わっている。 本業は普通の会社員(という名の社畜?)らしい。 昼間はエクセルの海原を泳ぎ、クレーム対応という名の荒波に揉まれ、会議という名の時空の歪みに吸い込まれている。しかし夜の帳が降りると同時にヘッドホンを装着すると無限の宇宙と直結したかのような音楽が溢れ出す。この劇的すぎるコントラストこそが【AQUABLUE】最大の特長であり、その音楽を唯一無二のものとして、聴く者を魅了してやまない最もふざけた秘密なのである。 さあ、エクセルファイルを閉じて(※ちゃんと保存してから)・・・今宵も宇宙の彼方へとダイブしよう…