
リリース日: 2023/05/30
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TETRAD THE GANG OF FOURのメンバーとしての活動でも知られ、さらに自ら立ち上げたアパレルブランド「IMPORT EXPORT」のディレクター、あるいはオーナーとして北千住に店を構える「JUICE BAR ROCKET」を運営するなど、多方面でマルチな才能を発揮するラッパー=VIKN(ヴァイケン)。音楽のみならずファッションも含めたストリートカルチャーをマニアックに追求し続けているVIKNが、そのカルチャーへの思いをコンセプトとして打ち出したニューアルバム『HITOMI』を完成させた。
前作『CAPITAL』から10年ぶりとなる今回の2ndソロアルバムは、アルバムカバーおよび『HITOMI』というタイトルが物語っているように、1970年に設立され現在も続いているファッションブランド「MILK」の創業者である「大川ひとみ」に捧げられている。「MILK」は原宿のストリートカルチャーの礎を築いたとも言われる伝説的なブランドであり、その創業者である大川ひとみ自身が90年代以降の裏原のムーブメントが生まれる大きなきっかけを作った張本人とも言える。例えば世界のファッションシーンへ多大な影響を与えてきた藤原ヒロシが、地元三重から東京へ上京した10代の頃に大川ひとみと出逢ったことをきっかけにコネクションを広げていったというのは有名な話であり、そのDNAはNIGO、高橋盾(UNDERCOVER)といった人たちにも引き継がれている。そして、VIKNもまた彼らが生み出したムーブメントに衝撃を受けた一人であり、そのパッションがこのアルバム『HITOMI』にも込められている。
本作のゲストにはTETRAD THE GANG OF FOURからNIPPS、B.D.といった馴染みの面々から、TWIGY、VERBALといったベテラン勢、若手からはJinmenusagi、KWSK AGGY、さらにBACK DROP BOMBのTakayoshi Shirakawaを迎え、世代やジャンルを巧みにミックスさせた人選は本作の大きな魅力の一つだ。特にNIPPSとVERBALをフィーチャした「FLUXUS」はVIKNならではのコネクションとセンスが色濃く反映された一曲であり、一見意外性のある組み合わせにも思わせながらコアなヒップホップファンであれば、この豪華なマイクリレーにニヤリとせずにはいられないだろう。
サウンド面に関しては、本作のエグゼクティヴプロデューサーも務めるLucas Valentineとさらにnabeproの二人がプロデューサーとしてトラックを手がけ、現在進行形のUSサウンドとも呼応しながらもハードなストリートヒップホップからノスタルジックでエモーショナルなトラックまで、幅広いスタイルのグルーヴを聴かせる。そして、そのサウンドにVIKNの声が乗ることで、東京ストリートの空気が充満した濃厚なヒップホップアルバムに仕上がっている。本作のコンセプトが最も凝縮されたアルバムタイトルチューンの「HITOMI」はその真骨頂とも言える一曲だが、ストリートカルチャーへの愛が詰まったVIKNのリリックにじっくりを耳を傾けてほしい。
VIKN (ヴァイケン) 千葉県銚子市出身、東京を拠点に活動するラッパー。 TETRAD THE GANG OF FOURのメンバー。 2002年よりHIPHOPシーンで活動を開始。2004年にMURO presents『32 BLOCKS』に参加。2013年に1stアルバム『CAPITAL』、2023年に2ndアルバム『HITOMI』、2024年には仙人掌とのコラボレーションEP『八百八調』を発表。 独自のフロウと実体験に根ざしたリリックを通じて、自身の生き様や価値観を表現。国内外のアーティストとの交流を重ねながら、音楽の枠を超えた活動を展開している。 2018年には東京・北千住に「JUICE BAR ROCKET」をオープン。音楽、アート、ファッション、食が交差するカルチャースペースとして、ライブ、イベント、ワークショップなどを企画・運営している。 2026年9月、NIPPS、TWIGY、B.D.、CQ、サイプレス上野らを迎えた3rdアルバム『THE JUICEMAN』をリリース。KASHI DA HANDSOMEとDJ MASAKAZがプロデュースを手がけ、アートワークにはNYのアーティストAA RASHIDを迎えた。 音楽とコミュニティを軸に、自らの表現と活動の可能性を広げ続けている。
Cold Pressed Records