Lyric

碧い宙の中

星をなぞっていた

紅い花が咲く

土地に目星(しるし)つけ

枯れた土の上も

冷える氷塊の中も

ガスの雲の下にも

踏み入れ

花に意味を持たせ

君を表すなら

なんて思いを馳せたが

遠慮されるのかな

顔がほころんだ

君を夢に見た

朝を迎えていた

朝日はないけど

灰の丘を越えて

紺の空を見上げ

赤く燃える火球を捉えた

目で追う火の玉の

消えた遠くの宙に

懐かしさが香る星を見た

椿の花の芽が

蕾になりかけた

隠れ鬼に終止符を

そうやって飛び出した

暗く黒いこの旅路で

数々の色を目にしてきた

だけど君と同じ色は

一度も見れなかった

椿の蕾には

朝梅雨が滴り

紅の花を咲かせ

私を待っていた

花に意味を持たせ

君を表すなら「優美」だ

なんて思いを馳せてた

遠慮をされようと

否定はさせない

花を手に取った