Cucumberのジャケット写真

Cucumber

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この作品は「光と懐かしさ」をコンセプトにしたピアノソロアルバムです。
雨上がりの光が差し込みノスタルジックな土の匂いに包まれる瞬間から、夜の灯りが静かに消えるまでの情景を描きました。

アルバム制作にあたって、ピアノを柔らかく素朴な音に調整しました。そのピアノの音色に身を委ねて演奏していると、幼い頃に雨上がりの家の庭の畑で過ごした日々や、夕方の灯りがもたらす温かい記憶が蘇ります。この体験をもとに、光と灯りの特性を音質と楽曲に反映させました。


 「DD」という曲名は、懐かしい体験に出会った時に、その場で楽器を使ってスケッチをする私のライフワークのタイトルです。現在もbandcampでリリースを続けているDDシリーズは、その日の気分でピアノの調律を変えていますが、2023年に雨をテーマにしたアルバム「Cinnamon」をリリースした以降は「Cinnamon」にも使用している「雨の日」に調律した「雨」のような「ピアノ」の音色でスケッチを行い続けました。
今回のアルバムは「DD26」から「DD40」までの曲を再構成し、雨の音から雨上がりの光を表現するため音質と曲の構成を調整しました。


 私が尊敬する音楽家の一人にドビュッシー がいます。彼のアラベスクを初めて聴いたのは小学生の頃で、放課後に放送室からいつもアラベスクの1番が流れていました。夕陽に包まれる街並みとそれぞれの家が明かりを灯しはじめた時間帯に、自転車でピアノ教室に通って帰り道は少し暗い中、公園の丘の上で一人で焼き鳥を食べながら楽譜を眺めて過ごしました。その体験から、アラベスクは私にとって夕日の切なくも温かな情景の記憶と共にあります。

ある日、雨上がりの家の庭の畑でキュウリを収穫していると、雨に濡れた土の香りと野菜たちの青臭い香りに心惹かれ、その時、雲の隙間から光が差し込んで、なんとも心地よい瞬間が訪れました。
雨の雫と光の反射に飾り付けられたキュウリの蔦が美しく、それは心惹かれる体験でした。
その瞬間、なぜかドビュッシー の2つのアラベスクが頭に浮かび、感動が湧き上がりました。

それから私の中で、アラベスクのイメージはキュウリの蔦のイメージが結びつき「もし自分が作曲をする時があったら、アラベスクのような音楽をつくりたい」と憧れるようになりました。その後、アラベスク模様の意味を知ってもなお、庭の畑の美しさと共通したままです。


 雨の音楽を追い続け、再び想いを寄せた雨上がりの光のひとときに、アラベスクの思い出を振り返りました。幼い頃に憧れた音楽と感覚を紐解くため、キュウリや光について様々な学問を通して府に落ちたことが多くあります。

それについて、この場では多くは語りませんが、雨上がりの匂いがもたらす循環のように「Cucumber」が巡り合わせてくれる出会いにそっと寄り添う作品であって欲しいと願っています。

この音楽に出会っていただき、ありがとうございます。

過去ランキング

Cucumber

iTunes Store • インストゥルメンタル トップアルバム • 日本 • 1位 • 2024年9月14日

アーティスト情報

スタジオぐれーぷざうるす