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他者へ謝ることができない人間の心理を鋭く観察し、相手によって「存在しないこと」にされた自身の痛みを力強く肯定する、オルタナティヴ・ロックのキャラクター・スタディ(人物描写)ソングです。
リズ・フェアのようなむき出しの誠実さと、Holeを彷彿とさせる90年代ポスト・グランジのざらつき(Grit)を併せ持つサウンドが特徴です。96BPMのCマイナーを基調とし、Aメロでは冷酷でクリニカルなギタートーンとベースが強調されたミックスが響きます。しかしサビに入ると一転して、「ウォール・オブ・サウンド(音の壁)」による感情の爆発が起こり、静と動の激しいダイナミクスを生み出します。ブリッジで不穏に鳴るオルガンや、皮肉めいたエフェクトのかかったバッキングボーカルが、心理的な緊張感をさらに高めます。
テーマは「謝れない人の地図」。謝罪を拒む相手の世界(地図)には、自分が傷つけられた場所が存在しないという不条理への静かな怒りが描かれています。「ごめん」と言えない相手の弱さを突き放しつつ、「あなたの地図がなくても、私の歴史は本物だ」と自分自身の存在を証明するストーリーテリングが秀逸です。
終盤、半音上がる(C#マイナー)劇的な転調を迎えるラストコーラスは、「存在しないとされた場所に自分の旗を立てる」という決意とともに、リスナーの胸に深く突き刺さる圧倒的なカタルシスをもたらします。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。