

君の街で固着した感傷が行き場を探す
寂れた垂木を滴るみたいに
しみったれた失意の一つ一つが成し遂げた
どす黒い泥濘に宿す堕落
少しだけ変わったか?いやそうでもないか
なんて応えの無い問答で誤魔化す
他人の痛みと朽ちるアパートの外階段
泣いたってどうにもならなかったから
こんな痛みが、悲しみが、絶望が
人生だなんて言うのなら
僕ら産まれて来なければ良かったね
後ろ髪引かれて仰がされた空じゃ
故郷の色も映らないままで
まだこの悪夢を続ける、命だけが
砂時計に囚われ
余白はもう無い地図
足りない六文銭
合わせ鏡で紛らわす孤立
こんな今では悔恨や間違いも
人生だなんて言えやしないだろうな
君の"産まれて来なければ良かった"と
後ろ指さされて零れ出した言葉
心の色も確かめないままに
またあの悪夢が産まれる、命は無駄?
君が生きることを罰だなんて呼んでしまったら
人の想いや愛が罪になってしまうから
少年が手にしたかったのはきっと
ナイフじゃない、ナイフじゃなくていい
言葉だけ
だから産まれて来てくれてありがとう
そんな気色の悪い綺麗事だって言うの
君の涙も過ちも後悔も
全て他が為で変わってゆく(命の理由)
だから産まれて来てくれてありがとう
ありがとう、最期まで
その言葉で終わらせる
それが君に齎された命の理由
死なないで
生きていて
どうか人を慈しんで
そこにある愛だけは失わずに
あの世界に置き去りにした感情と
戸政町の朝焼け
僕はもう行くよ
この星の
何処にも居場所は無いだろうから
- 作詞者
m.m.
- 作曲者
m.m.
- ミキシングエンジニア
丸山漠
- マスタリングエンジニア
丸山漠
- ギター
m.m., g o n g o n
- ベースギター
maetaku
- ドラム
MOTTY
- ボーカル
ユーサク

SheeSawHarm の“白夜”を
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ストリーミング / ダウンロード
本作『神涜アナトミー』では、ミキシング・エンジニアに丸山漠(a crowd of rebellion)を迎え制作。
一歩ずつ言葉を併せて踏み締める叙情的な"下天"、これから語る悲痛と絶望に相応しい鋭利なサウンドで鳴らすは理から外れた嘆き"外典"。これら「下天 / 外典」を序章として神涜の告白を始める。
有限であるが故に喪失へと結ばれる摂理や己が心の在り方を呪い、無頓着な人々や冷笑的な文明を拒絶する義憤を表現した今作を代表するミドルテンポのアグレッシヴナンバー「フィニス」。
命の理由とは何か?自分が生まれて来た意味とは?解き明かそうとする程に答えが失われてゆく事を認識していても尚、この命だけが止められない。バンド史上最も"歌"に対して真摯に向き合ったロックソング「白夜」。
愛憎。一見整合性の取れない破綻した感情こそが人間の心の正体であることをありのまま発した怨嗟、混沌としたヘヴィネスの殲滅戦。神のみぞ知る人間の終局、その最中の男一匹「白痴夢」。
アーティスト情報
SheeSawHarm
2021年結成。京都発、ピカレスクロックバンド。 現代に生きる人々の悲痛や義憤をテーマに、優しく寄り添うメロディアスなクリーンボーカルと刺すような激しいサウンド、さらに独特なオーラを放つ歌詞が特徴。またライブでの激しくも儚さを感じるエモーショナルなパフォーマンス、幾つもの感情を浴びせるかのような没溺的で緊迫感のある世界観も魅力。
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