

ひとりになって、安心するでしょう
静かな部屋に響く声
荷物まとめて、ここから出るから、
今は何も聞かないで
「私にだって、幸せはあるのよ」
そういう彼女は苛立って
煙草を吸って、煙が窓辺の、
光の中で照らされ
1通りの人生を
試すように染める胸の内側
もう1通りの人生を
探すようになぞる月のクレーター
街灯りを見て、佇む誰かの、
コートの裾がなびいている
埃っぽい空気、すれ違う彼らの、
足音も消える
語られたはずの、言葉や季節は、
割れてしまったガラスのよう
今頃遠く、浜辺寄せる波に、
洗われていたりするのか
1通りの人生を
試すように染める胸の内側
もう1通りの人生を
探すようになぞる月のクレーター
1通りの人生を
試すように染める胸の内側
もう1通りの人生を
探すようになぞる月のクレーター
- 作詞者
長谷川拓実
- 作曲者
長谷川拓実

長谷川拓実 の“ファラウェイ・ビーチ”を
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アーティスト情報
長谷川拓実
1996年生まれ、横浜出身のシンガーソングライター。バンド活動や映画制作 (劇伴の作曲を含む) などを行ったのち、2021年から宅録で制作した楽曲をインターネットに公開し始める。 初の公開楽曲「ファラウェイ・ビーチ」に、サウスロンドンのミュージシャン、Jordan Rakeiが称賛のコメントを寄せる。各種サブスクリプションサービスにて配信した「汽笛」は、”Pluto Selection (Biweekly)” や “JBSGROOVE WEEKLY”といったプレイリストに選出され、Podcast番組 ”radioDTM” 内の企画、”新曲もってこい自薦SP2022夏” では、大賞に選ばれる。 2023年7月には1stEP『Tides』を配信でリリース。本作は、2021年からSoundCloud上で公開していった楽曲群に、未発表曲「ロング・グッドバイ」を加えた、活動開始時からの楽曲をまとめたものとなる。本作は、レコーディングからミックス・マスタリングまで、自宅のベッドルームで、全て自分自身の手により制作された。 2023年11月からはライブ活動を開始し、バンド編成でのライブや、ベーシストの伊賀航 (細野晴臣や星野源などのサポートでも知られる) とのデュオ編成、弾き語りでのライブを行っている。 アレンジやサポートの活動も行っており、2023年5月に発売した冬にわかれて (寺尾紗穂、伊賀航、あだち麗三郎のトリオ) の最新アルバム『flow』では、「snow snow」のアレンジ・ミックス、「水面の天使」のギター・シンセサイザーを担当。2024年11月に青山月見ル君想フにて行われたOECMZ (あだち麗三郎と美味しい水) ワンマンライブには、サポートギターとして出演した。 Tom MischやArlo Parksといったサウスロンドンのシーンや、Men I Trust、Los Retrosといったインディーバンド、インディーシーンから影響を受けたサウンドメイク。曲名(ロング・グッドバイ)にも引用しているレイモンド・チャンドラーや、カート・ヴォネガット、レイモンド・カーヴァーといった近現代アメリカ文学、それらの翻訳でも知られる村上春樹等から影響を受けた乾いた文体と映像的な歌詞が特徴。
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