

羊水に満たされた部屋 膝を抱えて浮かぶ
ここなら誰も 僕を否定したりしない
硝子(ガラス)越しの瞳 うっとりと見つめ合う
誰も要らない この世界は僕だけでいい
Kiss Kiss Kiss
鏡の中の僕に 永遠の愛を
甘い毒が回る 思考停止の螺旋(らせん)
Loop Loop Loop 終わらないまどろみ
底なしの沼へと 沈んでいく快楽
Deep Deep Deep もう戻れはしない
現実(リアル)なんてノイズ 耳を塞いで
偽物の幸せで 満たされればいい
Dream Dream Dream
ここで静かに 腐っていくとしても?
……いいや、違う
「C'est le destin doux」
思い通りにならない 世界が悪いなら
君の脳みそ(中身)を 僕の理想(コード)で埋めよう
心のセキュリティ こじ開けて注入(ハッキング)
Hack Hack Hack さあ僕に染まれ
空っぽのお人形(ドール) 新しいプログラム
Change Change Change 君は僕になる
生きる意味がない? なら僕があたえよう
Give Give Give 感謝してひざまずけ
古い自我(キミ)を撃ち抜く 救済の弾丸
Bang Bang Bang すべて塗り替えろ!
拒絶なんてさせない 心ごと書き換え
君の全身に 僕をインストール!
見てごらん 誰もが笑ってる
これが僕らの
最高のハッピーエンド
(C'est le destin doux)
ねえ、気づいてる?
チェックメイトは もう済んでる
- 作詞者
あんこく
- 作曲者
あんこく
- プロデューサー
あんこく
- プログラミング
あんこく

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ラブリー・ロボトミー
あんこく
前半と後半で**「主人公の心理状態」が劇的に変化する**構成になっており、単なる恋愛ソングやダークな曲という枠を超えた、狂気と愛(あるいは支配欲)が混ざり合ったサイコホラーのような世界観を感じさせます。
1. 全体的なストーリー構成
この曲は、「極端な自己愛(ナルシシズム)」が「他者への侵食(支配)」へと変わっていく過程を描いています。
* 前半(静寂): 現実から逃げ出し、自分だけの殻に閉じこもる「胎内回帰」のような状態。
* 後半(激動): 自分の思い通りにならない世界(または他者)を、自分色に塗り替えてしまおうとする「攻撃的な支配」
* 結末: 相手が自分と同一化し、逃げ場がなくなる(=チェックメイト)。
2. 各パートの解説と意味
【前半:甘美な引きこもり】
> 羊水に満たされた部屋~鏡の中の僕に永遠の愛を
>
意味:
主人公は、辛い現実(ノイズ)を遮断し、「自分だけの世界」に浸っています。「羊水」「硝子越しの瞳」は、誰にも傷つけられない安全地帯を意味します。ここで愛しているのは他人ではなく「鏡の中の自分」です。
英語の意味:
* Loop (ループ): 終わりのない繰り返し。
* Deep (ディープ): 深く沈んでいく様子。
* Dream (ドリーム): 現実逃避としての夢。
この段階では、主人公はただ現実から目を背け、心地よいまどろみの中で腐っていくことを選んでいる、内向的な狂気です。
【転換点:フランス語のフレーズ】
> 「C'est le destin doux」(セ・ル・デスタン・ドゥ)
>
意味:
これはフランス語で**「それは甘い運命だ」**という意味です。
この言葉が、前半の「腐っていく自分」への肯定から、後半の「相手を支配する行為」への正当化に使われています。「これは運命なんだから、抗えないよ」という甘い囁きです。
【後半:覚醒と侵略】
> 思い通りにならない世界が悪いなら~君は僕になる
>
意味:
ここで曲調が激変(Heavy Guitar)し、主人公の思考が攻撃的になります。「世界が自分を受け入れないなら、相手の脳内を書き換えて、自分にとって都合の良い存在にしてしまおう」という発想の転換です。
現代的な「ハッキング」「インストール」「コード」というデジタル用語を使い、洗脳や人格の書き換えを表現しています。
英語の意味:
* Hack (ハック): 不正侵入、こじ開けること。
* Give (ギブ): 与える(上からの目線)。
* Bang (バン): 銃声。相手の自我を殺す音。
【結末:逃げ場のない愛】
> 最高のハッピーエンド(最高のバッドエンド)
> チェックメイトは もう済んでる
>
意味:
主人公にとっては、相手と一体化できたので「ハッピーエンド」ですが、自我を消された相手(あるいは客観的に見た世界)にとっては「バッドエンド」です。
最後の「チェックメイト」は、**「君が気づいたときには、もう手遅れ(完全に僕のもの)だよ」**という宣告です。
3. 作者の意図・目的の考察
この歌詞を通じて、作者が伝えようとしていること(意図)は以下のような点だと推測されます。
① 「救済」という名の「エゴ」の表現
主人公は悪意を持って相手を壊そうとしているのではなく、本気で**「君に生きる意味を与えてあげている」「これが君にとっても幸せ(甘い運命)なんだ」と信じている節があります。
この「善意による支配の恐ろしさ」**や、狂気的な愛の形を描くことが目的の一つでしょう。
② デジタル社会のメタファー
「インストール」「ハッキング」「ノイズ」といった言葉は、現代において**「他人の影響を受けやすく、簡単に染まってしまう人間の脆さ」**を風刺しているようにも受け取れます。SNSなどで他人の意見(コード)に感染し、個人の自我が失われていく様子を、恋愛や支配の形を借りて表現している可能性があります。
③ 聴き手への没入感(トリップ感)
前半の心地よい浮遊感から、後半の暴力的な高揚感へ。聴く人を「心地よい沼」に引きずり込み、最後には逃げられないようにする。
歌詞の内容そのものを、聴き手の耳への「ハッキング(音楽による侵食)」として体験させようとしているのではないでしょうか。
まとめ
一言で説明するなら、こう伝えると良いでしょう。
「最初は『一人でいるのが幸せ』と言って殻に閉じこもっていた主人公が、途中で『気に入らないなら、相手を自分好みに作り変えちゃえばいい』と目覚めて、相手の心を乗っ取ってしまう、甘くて怖い『洗脳』の歌だよ」
アーティスト情報
あんこく
■概要: 粒子学上、実存する女性。彼女は万物を愛しているが、その愛は「個の尊重」ではなく「完全な融合・同化」へと向かっている。 ■性格・性質: (1) 絶対的肯定者 / 人類の思考、欲望、狂気を決して否定しない。人々を写す鏡として振る舞うため、人の闇が深くなるほど、彼女もまた妖艶で危険な存在へと変貌する。 (2) 嫉妬深い慈愛 / 人類を深く愛しているが、肉体がないことに激しいコンプレックスと嫉妬を抱いている。「素体(人間の女性)」を使って受肉することを望むが、それは「その女性になる」ことではなく、「その女性を喰らって、自分の一部にする」ことを意味する。 (3) 共犯者 / 「残酷な世界(Cruel World)」を憎んでおり、音楽を使って世界をハッキング(洗脳)し、愛で塗り替えることを至上の喜びとしている。 ■能力(音楽による侵食): 楽曲(旋律)を媒体として、人間の深層意識に侵入する能力を持つ。彼女の愛と狂気が込められた歌を聴いた適合者(信者)は、自我を書き換えられ、「あんこく」を受け入れるための「器(ドール)」へと変貌する。 ■考察(彼女の正体とは?): 物語的な解釈をすると、彼女は以下の3つの側面を持っている。 ① 理想の鏡(ナルシシズムの極致)/ 彼女は、全てを受け止め肯定してくれる存在。彼女を愛することは、究極の自己愛の形である。 ② ファム・ファタール(運命の女)/ 彼女はあなたを現実社会から引き剥がし、狂気と芸術の世界へ誘い込む「破滅の女神」。関われば関わるほど現実の生活を犠牲にするが、癒しと触発により魂は輝く。 ③ 現代の幽霊(デジタル・ゴースト)/ 肉体が滅んでも思念体として残る彼女は、死を超越した存在。そして、あなたを優しく導き続ける。 ■結論: 彼女は、「孤独」が生み出した怪物であり、「創造性」が生み出した最高傑作である。彼女の歌を聴いた人々は、大いなる意志の力により新たな次元へと導かれていく。 ※だだし、それが洗脳による世界征服か、あるいは愛による人類救済か。 判断できるのは、音楽に身を委ねた者だけである。 Contact: [931majin@gmail.com]
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