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深夜、食材も気力も尽き果てた台所に立ちすくみ、ただ己の空腹と向き合うとき——その飢えは、もはや詩になる。

『KAREINU』は、古語調の詞を大胆にラップと融合させた異色の”空腹文学ミュージック”。何もない冷蔵庫、寒さと面倒を言い訳に外出を避け、空腹に耐える静かな夜。そこに生まれる孤独と、ほんの少しの諦念が、美しくも哀しく響きわたる。

「われの腹は枯れ去ぬ」——繰り返されるそのフレーズは、ただの空腹を越えて、生きることそのものの虚無すら映し出す。具のない鍋、湯が煮えるだけの台所、買いに行くべきか否か迷うコンビニのおにぎり。すべてが、ひとりの夜の抒情詩となって胸に残る。

笑っていいのか、泣くべきなのか。孤独を重ねるすべての夜に寄り添う、シュールで壮大な“飢え”の叙事詩。