どっちでもない

「どっちが正義か」――そんなくだらない問いにうんざりした夜に聴いてほしい、魂のブルース。

白か黒かで世界を切り刻む借り物のモノサシを捨て、タバコの煙が目にしみる土砂降りの路地裏で、男は本当に守るべきものに気づいていく。それは、当たり前すぎて見過ごしていた日々のガラクタや、安い酒場で交わす静かな想い。

この曲は、他人の傷も自分の弱さも、涙も罪も、すべてを両腕で抱きしめようとする不器用な優しさに満ちています。白と黒の間に滲む夜明けの色のような、単純ではない答えを探す旅路を描いた、人間味あふれる一曲です。

孤独な夜、心が満たされないあなたへ。このブルースが、"ちっとはマシな明日"へと向かうための、ささやかな灯火となることを願って。