繰り返し繰り返す
歩幅で森のなかをゆく。
まだ消えぬ憧れに
指先も触れていないのに。
傍らで鳥が鳴く、
「その先に何があるのか」と。
声を無くした獣は
今でも答えを求めている。
虚ろな瞳で
見渡した今日を、
誰かが嘲笑った。
その声はなぜか、
聞き覚えのある鋭い温度で、
胸の真ん中に突き刺さる。
La La La …
苛立ちを忘れたくて、
たおやかな森へと進む。
木漏れ日の届かぬ地で
聞こえたのは、懐かしい唄。
「例えば、
無数の営みにとって
意味を為さずとも、
唯一人にだけ道を示せたら、
その唄はきっと、
産まれてきたことを
祝福されるだろう。」
指先が何か求めていた。
繰り返しは徐々に揺らいでいた。
立ち上がる獣はいつしか
暗闇の彼方を見ていた。
どこからか聞こえる唄が
標となって導くだろう。
鳴り響くほうへ手を伸ばす。
唇に誰かが触れる。
その手が触れる。
La La La …
- 作詞
256面楚歌
- 作曲
256面楚歌
- プロデューサー
256面楚歌
- レコーディングエンジニア
256面楚歌
- ミキシングエンジニア
256面楚歌
- マスタリングエンジニア
256面楚歌
- グラフィックデザイン
256面楚歌
108pierrots の“Who Sings in the Dark”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- ⚫︎
Who Sings in the Dark
108pierrots
都内で活動するSSW・256面楚歌によるソロ・プロジェクト「108pierrots」がライブパフォーマンスで高い評価を得ている楽曲をリリース。
一青窈や中孝介などを彷彿とさせる島唄系J-POPから影響を受けた叙情的な歌メロや歌詞と、Sigur RósやÁsgeirなどの北欧産ポストロックやインディーポップから影響を受けた広大な景色を感じさせる空間系サウンドとを、静と動のダイナミズム満載なビートで繋ぐ。
108pierrotsの特徴でもある何層にも重なるコーラスワークだが、本楽曲では舟唄の歌い回しとエスニックなオブリガートとが交差し合う。
また、歌詞の内容とも親和性の高い獣の遠吠えや遠方の届かない月、そして見る人の判断によって朝焼けとも夕焼けとも捉えられる陽光が滲むジャケット・アートワークは今回も256面楚歌自身が手掛けている。
アーティスト情報
108pierrots
都内で活動するSSW「256面楚歌」によるソロ・プロジェクト。 メロウなJ-POPを彷彿とさせる叙情的な唄を中心に、Sigur RosやKyte、MewやKeaneなどから影響を受けた広大な景色を感じさせる空間的なサウンドが包み込む。大自然への憧憬とシティへのコンプレックスが、ノスタルジーの垣間見える郊外のポップスを紡ぐ。 また、自身のアートに対するこだわりは強く、作編曲・作詞だけでなく、ミックスやマスタリング、果ては水彩や切り絵を駆使した叙情的なジャケット・アートワーク作品や映像の制作も自主で行う。
108pierrotsの他のリリース