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「ラフ」は、“完璧じゃなくていい、でも前に進む”という気持ちを、清らかなギターアルペジオと透明感のある女性ボーカルで描いたJ-POPナンバーです。イントロからアウトロまで一貫して鳴るクリーンなアルペジオが作品の背骨となり、日常に差す小さな翳りと、そこから滲む希望の両方をそっと照らしていきます。
Aメロ/Bメロでは、呼吸に寄り添うような穏やかな歌唱と、抑制の効いたバンドアレンジが静かな情景を編み上げます。サビで一気に視界が開け、伸びやかな主旋律とレイヤードされたハーモニー、きらめくギター、推進力のあるドラムが広がりをつくります。テンポはおおよそBPM112〜115。バラードに沈まず、軽やかさと切なさのバランスを保ちながら、最後まで瑞々しい推進感を保つ設計です。
歌の焦点は“仲間の歩幅”。誤解や言い訳、長い影や舞い散る葉といった風景が、心の揺れを静かに映し出します。図書館で思い描く“ロールモデル”のイメージ、季節を越えて戻ってくる小さな命へのまなざし、「寄り道だって無駄じゃない」と信じる意思。ブリッジでは、かつて交わしたささやかな約束——貯めたコインや海へのドライブ——といった身近な夢が温度を持ちはじめ、最終サビに向かってメロディはよりキャッチーに、エモーショナルに昂っていきます。
サウンド面では、クリーンなエレクトリック・ギターにアコースティックの柔らかい層を重ね、メロディックなベース、丁寧に刻むドラム、自然なリバーブで空間を設計しています。大仰な装飾は避け、余白を活かすミックスで言葉とメロディを前面に。インスト間奏では“夢見心地のアルペジオ”が一瞬時間を止め、ラスサビで再び景色を開きます。
聴きどころは、①序盤の抑制とサビの解放感のコントラスト、②ブリッジ〜最終サビでキャッチーさが段階的に増していく構成、③頭から終わりまで貫かれるアルペジオの“記憶に残る手触り”です。肩肘張らず、ラフに挑むからこそ見えてくる美しさ——そんな等身大の肯定感を、1曲の中にそっと封じ込めました。通勤の朝、ふと窓の外を眺める昼休み、海へ向かう週末のドライブ。仲間と歩調を合わせながら聴くことで、より一層その魅力が伝わる作品です。
すまさ(SUMASA)です。作詞家 / ソングライターとしてオリジナルのJ-POPを制作・配信しています。80〜90年代のJ-POPに影響を受けながら、現代的なサウンドで歌詞とメロディを届けています。TuneCoreを通じてSpotify、Apple Music、YouTube Musicなど主要プラットフォームで配信中ですTuneCore Japan公式メディア『THE MAGAZINE』掲載。