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「11ヶ月かけて40時間も悩んだ座席表なんて誰も守らず、親族もスタッフも全員が裸足で踊り狂っている最高の結婚式」という、計画通りの完璧さをあえて手放した瞬間の圧倒的な多幸感と混沌を、骨太なヒップホップ・ファンク(Hip-hop funk)の骨組みに落とし込んだ、BPM122(Fメジャー)の極めてファンキーで不敵なクロスオーバー・トラックです。楽曲を圧倒的な熱量で牽引するのは、完璧なデジタルクォンタイズを拒絶する「ファンク特有のタメ(12msレイト・ポケット)を利かせた親指弾きのスラップベース(heavy thumb-plucked slap bass groove)」。2・4拍目を硬質に射抜くスネアのリムショット(tight rimshot snare)と、緩やかにハネるブラシ使いのハイハットが、土着的な生バンドのグルーヴポケットを形成し、聴き手の腰を強制的に揺さぶります。
楽器構成は、情緒的なストリングスやEDMのビルドアップを徹底的に排除し、30%左に振られたワウギターのカッティング(wah guitar panned wide)と、ミッドレンジを鋭く切り裂く生のブラスセクションの咆哮(live brass section fanfare)のみ。ボーカルはマイクから12インチ(約30cm)の超至近距離で捉えられた、ピッチ補正(オートチューン)無しの女性リード。辛口でドライなウィット(dry wit delivery)を効かせた talk-rap フローの最中、サビ(コーラス)に突入した瞬間、スタジオを埋め尽くす群衆のド派手なコール&レスポンス(crowd call-and-response hook)と無骨な大合唱へと雪崩れ込み、祝祭感を一気に爆発させます。中盤のブリッジでは、何の前触れもなくすべての楽器が完全消滅し、極小ボリュームのハイハットと「素の声」だけになる劇的な引き算を敢行。40時間の座席表への未練を笑い飛ばす生々しい「語り(spoken breakdown)」を経て、再びマイナス9 LUFSのマッシブなファンク・マスタリングの壁がノーモーションで一瞬にして戻ってくるカタルシスは圧巻です。最後は、自動操縦の冷たいデジタル遮断を適用するこれまでのダーク・スローコア路線とは異なり、シンガーがラストに素で吹き出した生々しい「大笑い(laughing fit)」ののち、ドラムループがオーガニックに減衰していく、人間の愛おしい不完全さを祝福する大傑作トラックです
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。