

飲み終わったペットボトル
手帳、トートバッグ、買い物袋携帯
呼ばれて走ってくる足音に加え
落とした硬い音がした
ああほらまた割れた
ぐずる顔見るのは何度目だろう
持ち切れなくて落とすものは
いつも大切なもので
どうでもいいものはどうして
この手の中に残るんだろう
持っていられなくてごめんね
でも許さないでねって
ずるいね ずるいね わかってる
真っ黒のなか走る亀裂
手を切るなよって
言葉はただ漂った
持つよと伸ばした手は取られることもなく
自らを握るしかなかった
謝るのは許されたいから
その上でずっと甘えたいから
許さないのは手放せないから
忘れないで繋がれてたいから
ああ ほら また ばれた
笑う顔見たってもう
気がまわらずにこぼす先は
いつも壊れやすいもので
どうにでもなるなんて言うから
その手の中にいたくなる
切ってあげなくてごめんね
でも許さないでねって
ずるいよ ずるいよ 許して 消させて
つまづいた テーブルを
ひっくり返し 零した言葉たちを
拾ってしまったのが 間違いだったよと
今更になって言うのね
- 作詞者
蔭山
- 作曲者
蔭山
- レコーディングエンジニア
御子柴リョーマ
- ミキシングエンジニア
御子柴リョーマ
- マスタリングエンジニア
御子柴リョーマ
- ギター
零
- ボーカル
蔭山
- ピアノ
御子柴リョーマ

s-o-a の“ヒビ”を
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ストリーミング / ダウンロード
新たな呼吸を刻む、深層から昇る音楽の奇跡。
初のEP 「呼吸と生活」 が放つのは、単なるメロディーやリズムに留まらない、アーティストの息づかいそのもの。
s-o-a が紡ぐ音楽は、空気を振動させるような瞬間的な呼吸の変化から始まり、静かながらも力強い生き様を映し出す。
「呼吸と生活」 は、あなたの心の奥深くにまで届く、ひとときの安息と激しい感情の交錯だ。
「息継ぎ」では、変わり映えのない日常の中で感じる自己との葛藤と、その中で溺れそうになる心情が描かれる。
感情を押し殺すような瞬間、ほんの小さな息継ぎが救いとなり、エモーショナルな波が広がるこの曲は、リスナーの胸に深く響くだろう。
続く「ヒビ」では、日常の中に潜む微細な亀裂に焦点を当て、壊れたものをどうしても手放せない自分との葛藤を描く。
この曲は、修正なしの一発録りという生々しいアプローチが、歌詞と演奏にさらなるリアリティを与えており、どこか危ういバランスの中で生きる強さと脆さが伝わってくる。
そして、「春雷」。
雷の音をそのまま取り入れたインストゥルメンタルで、荒れ狂う自然、そしてその後に来る新たな一歩への期待感を感じさせる楽曲。
曲全体が言葉を超えて心に語りかける瞬間だ。
最後のトラックでは、記念すべき 1st single 「正しい生活」 のアコースティックバージョンが収められている。
オリジナルからアコースティックサウンドに再編されたこのバージョンでは、温かみのあるアコースティックギターとピアノの音色が際立ち、歌詞の「君と一緒に歳を重ねていきたい」という純粋な想いが、よりダイレクトに響いてくる。
このアコースティック ver.は、s-o-a の音楽の本質を最も色濃く感じられる。
「呼吸と生活」 は、アコースティックサウンドを中心に、日常と向き合うことの大切さ、その中で見失わずに生きる強さを語る作品だ。
繊細でありながら、力強く感じるこのEPは、どこか懐かしさをもたらし、今を生きる全ての人に寄り添う音楽だ。