Lyric

病気の身体を晒して

泳ぐアンドロメダ。

星の形に刻まれている傷跡の穴

からどろどろ流れ落ちてる

赤い鉄が、

街を取り囲んでいく巨大な白蟻の輪

架空城塞都市崩落

サイレンが飲み込んでいく

9本のバイパス

乱立する暗号通信

瞬きのたびに濃ゆくなるケイオス

ぎょろぎょろ目玉の災い

ヤマイダレが天からなだれこみ

醜悪な歯並び

上空　ざわめきと虫の羽ばたき

紫の雨、

理の崖で街は砕け散る。

落書きみたいな地獄にて

俺を抱きしめるこの影は誰？

昂ってきたぜ

結末へ向かう強い筆圧で

舐め合う、目合う　蝿とおれ

綺麗と汚いの乱交

正と邪のSEX

子供の頃、嫌なことがあった時

たとえば

友達とかに殴られたりしてる時にさ

気に入ってた遊びを

ずっとやってたんだよ

架空の街を頭の中にまず一個作るんだ

まあいいじゃん、やってみようよ、

一回やってみようぜ　目を閉じて

そこには君が決めた風景があって

君が決めた登場人物たちが

暮らしている。

空とか建物の色も君が決めていいんだ

最高だろ　嫌なことは何も起こらない

だけどこの世界には

ひとつ欠点があるんだ、

目を開くと

この世界は終わってしまう。

そこで幼い俺は考えた

内側を外側へ

外側を内側へ

ふいに目が開いた

長い旅に出ていたみたいなんだ

2023年の極東

蛍光灯　の太陽が照らす

吸い殻に似てる　東京都

悪いニュースが

スーツを着て

俺を探してる

狐面の騎兵隊が外苑前に集結

グッチャグチャの

メチャクチャに

なる予感がするぜ！！

叩き込む前立腺、

公衆の面前

音も声もただの振動に過ぎないよ

物語はたった1ページの

命しか持たない

言葉は所詮

ただの記号にすぎないが、

日本語の湿度が

これらの形を歪めるのさ。

関東圏

集中豪雨

これを

基本的には

どうすることも

できないんだけど、

狭い部屋の中で本気で

この雨を

逆流させる方法について考えてるよ

たった一粒なら

天に押し戻せるだろう

途方もない数の雨の一粒が

東京の怒涛に紛れて

逆流を始めるのが

今お前の部屋からも

よく見えているはずなんだ

痩せ細ったドブネズミが

街に書いている刺青、

夜のインクを用いる

全ての同志たちへ

お前も地上から

この天の面に向けて、

お前なりの方法で

叩き返してやれ