

駅前のツリーが揺れて
白い息が言葉を探す
偶然ぶつかった肩と肩
それだけで一日が変わる
笑った君の横顔に
季節が少しだけ近づいた
すれ違うたび遠慮していた
この距離の名前を知らないまま
雪がすべてを覆い隠して
答えだけを残していく
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
重なる足跡 ほどける不安
言えなかった言葉が今 溶けていく
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
影と影が迷わずに
同じ方向へ伸びていく
それが答えだと
雪だけが知っていたみたいに
窓に映ったふたりは
少しだけ似てきた気がして
冗談で誤魔化した沈黙が
なぜか温度を持ち始める
手袋越しの指先に
ためらいがひとつ消えた
怖いのは失うことじゃなくて
変わってしまう自分の方
でも君の歩幅に合わせたら
不思議と揺れは止まった
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
重ならなかった昨日の距離が
今日だけは嘘みたいに近い
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
雪が消えてしまっても
この並び方は忘れない
偶然じゃないことだけが
胸の奥で静かになる
ひとりの影に戻る未来を
一瞬だけ想像した
その瞬間 君が名前を呼んで
すべてが過去形に変わった
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
ためらいも遠回りも
すべてここへ続く道だった
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
Love made our shadows into one
孤独だった輪郭さえ
今はふたり分の形になる
Love made our shadows into one
重なった影がほどけても
同じ場所へ戻れる気がして
Love made our shadows into one…
Love made our shadows into one…
- 作詞者
アクルナ
- 作曲者
アクルナ
- プロデューサー
アクルナ
- ボーカル
アクルナ

アクルナ の“クリスマスの雪が二人の影をひとつにした”を
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クリスマスの雪が二人の影をひとつにした
アクルナ
駅前の大きなツリーが、夜風に揺れていた。
仕事帰りの人波の中で、白い息が宙に溶けていく。
言葉を選びながら歩く二人は、まだ友達とも恋人とも言えない距離にいた。
改札前で肩がぶつれた。
ただそれだけの出来事なのに、その日が少し違って見えた。
君が笑った横顔に、冬が一歩近づいた気がした。
何度もすれ違い、そのたびに遠慮してきた。
この距離に名前をつけるのが、少し怖かったから。
でも降り始めた雪が、迷いを隠すように街を包み込み、
二人の足元には、自然と重なる影ができていた。
並んで歩く影は、迷わず同じ方向へ伸びていく。
答えを知っているのは、言葉じゃなく、雪だけのようだった。
窓に映る二人は、いつの間にか似た表情をしている。
冗談で埋めていた沈黙が、なぜか温かくなっていく。
手袋越しに触れた指先から、ためらいが一つ消えた。
怖かったのは、失うことより、変わってしまう自分。
けれど君の歩幅に合わせて歩くと、心の揺れは止まった。
もし、また一人の影に戻る未来があるとしても。
そう思った瞬間、君が名前を呼んだ。
その一言で、迷いはすべて過去形になった。
雪はいつか消える。
でも、あの夜、影が一つになった並び方だけは、
きっと忘れない。



