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深夜2時のロードサイドに佇むコンビニエンスストアを「現代の駆け込み寺(避難所)」に見立て、圧倒的な肯定感とノスタルジーで包み込んだ、BPM92のサイケデリック・ブルース/アシッド・ロックです。楽曲は素朴なアコースティックギターと、カリンバの「ディン、ディン」というオルゴールのような儚いきらめきで幕を開けます。そこから1960年代後半のヴィンテージなサイケデリック・ロックの泥臭いグルーヴへと緩やかに雪崩れ込み、温かみのあるファズギターとレトロなリズム隊が、おでんの出汁が漂う深夜の不思議な多幸感を構築します。中盤のブレイクでは、突如として三味線の「シャン、シャン、シャン」という生々しい歪んだ和のテクスチャーが差し込まれ、日常の風景をサイケデリックな幻影へと変貌させます。
ボーカルは、飾らない平熱の体温を感じさせる、どこか哀愁を帯びた男性のソウルフルな歌声。失恋した夜や、試験前夜のプレッシャーのなか、コンビニの灯りに救われ、お釣りの温もりや肉まんの湯気に「生きていていいんだ」と全肯定される現代人のリアルな実存の救済(アーバン・リアリズム)を歌い上げます。サビの「ありがとう、コンビニの神様」というフレーズは、1970年代の日本のフォーク/クラシック・ロックが持っていた、無骨ながらもどこか祈りにも似たスピリチュアルな重量感を宿しています。派手なEDMのドロップやシンセサイザーなどの近代的な虚飾を完璧に排除し、最後は「ありがとう、またね」という優しい呟きとともに、朝靄の中に消えていくように優しくフェードアウトしていく、孤独な夜に寄り添う傑作ロックバラードです。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。