

終電逃した 確信犯でしょ
タクシー拾う 手つきが慣れてる
妻とは別居中 テンプレのセリフ
聞き飽きたけど 声が好きなの
助手席のシート 倒した角度
こなれた感じ なんか冷めるわ
ルビコン川を 渡るな わたし
その一歩先は ありふれた地獄
賽は投げられた いや まだ手の中
振るふりをして
そうカンタンに 渡すな わたし
指一本すら かすっちゃダメなの
警告(アラート)なら ここにあるでしょ
越えたら最後 戻れないから
ホテルの明かり 誘蛾灯みたい
理性のブレーカー 落ちる寸前
少し休もうか ベタな誘い文句
断る理由 探しているの
ポケットの中で 震えたスマホ
画面に光る いつもの名前
ルビコン川で 溺れる わたし
対岸の火事じゃ 済まされないのよ
歴史が変わる そんなの嘘つき
カエサル気取り
自分本位の 快楽だけで
ケアレスミスすら 許されないのよ
背徳感だけ スパイスにして
味わうなんて 趣味が悪いわ
もしも 今ここで 頷いたなら
明日から わたし 被害者面して
悲劇のヒロイン 演じるのかな
そんなシナリオ 駄作すぎるわ
安っぽい 愛の 代償にしては
支払うコスト 高すぎるのよ
ルビコン川を 渡るな 戻れ
その橋はすでに 落ちかけている
賽は投げ捨てろ 川の底へと
誰が拾うの
アンタひとりで 泳いでゆけば
びしょ濡れのスーツ 洗ってもらえよ
わたしは 岸で 手を振るからさ
溺れる様を 見届けてやる
ルビコン川は 渡らせないよ
その二歩後ろで じゃあねと告げて
ドアを開けたら 夜風が沁みる
帰されるのは
わたしじゃなくて 昨日の わたし
ヒロインらしい セリフ 浮かんだよ
タクシー止めて ひとりで帰る
最高の夜ね いい気味だって
- 作詞者
西山おね
- 作曲者
西山おね
- プロデューサー
西山おね
- ボーカル
mafin

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ルビコン川を渡るな
mafin
「賽は、投げ捨てた。」——後戻りできない恋の境界線で、わたしが選んだ第三の選択肢
東京の夜をシニカルに切り取るアーティスト・mafin(マフィン)のニューシングル。 「ルビコン川を渡る(後戻りできない決断をする)」という言葉があるが、現代の恋愛において、その決断は本当にドラマチックなものなのだろうか? 本作は、既婚者との危険な関係という境界線(ルビコン川)を前にして、あえて「渡らない」ことを選ぶ女性の冷徹な独白劇。 濡れたアスファルトに反射するネオンサインのような、ノワールな世界観を持つ一曲。
アーティスト情報
mafin
透明な声で、シニカルな本音を刺す。 mafin(マフィン)は、西山おねプロデュースによる「シニカル・ラブポップ」プロジェクト。 清らかな泉のように透き通った無垢な歌声とは裏腹に、紡がれるのは現代の生きづらさや、綺麗事では済まされない恋愛のいびつな矛盾たち。 誰もが心の奥底に隠し持つ「冷めた感情」や「どうしようもない自己矛盾」を、洗練されたポップサウンドと生々しい言葉で鋭く切り取っていく。飾り気のない毒と、内なる熱量が同居するその歌世界は、リスナーの胸に「痛いほどの共感」として深く突き刺さる。
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