Hibernationのジャケット写真

歌詞

残党 (feat. INATA)

Stag Beat, molphobia

色は匂へど散りぬるを

我がよ誰そつねならむ

うひの奥山今日越え

あさき夢見しゑいもせず

俺は酔いもせずに一人ふらつく街角

仏の顔も三度

優しさの反動

伽藍堂

半透明の眼の俺があのいつかの戦の残党

長いもんに巻かれて手のひら返した奴らに弔いの言葉はない

最後残ったやつだけが誉れ高い

だがお前の栄光は誰も知らない

甘い角砂糖に群がるアリンコのような有象無象に響かす

俺の言葉に刃こぼれなし

生まれた街に居座る気はねぇ

残党 散らばっても響かせる波動

喉から手 shake hand

残党 東西南北 どこにいたって満足

追われても討たれず すり抜ける監獄

単刀直入に言葉伝える

未だにヤサの中の懲りない面々

かくもだらしねぇ 流浪のデラシネ

あてどない音に身を委ね

死屍累々 荒れ果てた都

お上はシカト お飾りの帝

さながら居場所がない羅生門の2階

みたく地獄絵図さ 4 LIFE

俺らの行方は誰も知らない

川の流れ身を任せしがない

半生 like a よどみ浮かぶ泡沫

または道端転がってるクワガタ

東京の残党 お耳をダンボ

にして腰揺らす野ざらしのダンスホール

まるで道産子 パンパンのチェスト

At 恵比寿的な時期も経て今散らばり

Move your body! INATA from 琉球

乱世で管巻く暴露系のYouTube

とかと異なる言葉の刃

耳元突き付け捲るイマココから

残党 散らばっても響き合う波動

喉から手 shake hand

残党 東西南北 どこにいたって満足

追われても討たれず すり抜ける監獄

単刀直入に言葉伝える。

未だにヤサの中の懲りない面々

かくもだらしねぇ 流浪のデラシネ

あてどない音に身を委ね

私が私である為 はしり出した

ライムで橋渡し 繋ぐ物語

昨日よりも今日

から向こうに沈む夕日に歌うイマココ

浮世は不条理、無常が常

正しさも恐怖に雲隠れ

不確かな電波に踊らされんな

不甲斐ない自分を誇れ

辺り見渡せば ぜんぶ焼け野原

真実の在りか 教えてよマリア

「hurry up ︎」西台の洞穴もパーキング

いくつになってもさすらいのサンピン

兵どもが夢の跡でgrowしてる夏草

あるいは川のほとりskull探すaround浅草

「blah blah! 」国破れても山河あり

苔のむしたフロアの中でParty

残党 散らばっても響き合う波動

喉から手 shake hand

残党 東西南北 どこにいたって満足

追われても討たれず すり抜ける監獄

単刀直入に言葉伝える。

未だにヤサの中の懲りない面々

かくもだらしねぇ 流浪のデラシネ

あてどない音に身を委ね

  • 作詞者

    DOPE MEN, INATA

  • 作曲者

    molphobia

  • プロデューサー

    Stag Beat

  • ラップ

    DOPE MEN, INATA, molphobia

Hibernationのジャケット写真

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Hibernation

Stag Beat, molphobia

Stag Beatの2nd『Hibernation』は10年ぶりのフルアルバムである。Stag BeatはラッパーのDOPE MENとビートメイカーのmolphobiaによる2人組のヒップホップユニット。かつて渋谷に存在したアート系シェアハウス「渋家」で2012年に結成した。

この10年のあいだ、Stag Beatとして都内でのライブは継続しながらも、DOPE MEN(中島晴矢)は現代アーティストや文筆家として展覧会や書籍の出版を、molphobiaはビートメイカーとしてソロアルバムを何枚もリリースしてきた。そのため、2人でタッグを組む仕事は前作の1stアルバム『From Insect Cage』に加え、2018年にリリースしたシングル「Scrap, Run & Build」ぶりとなる。結果として、全11曲からなる渾身のフルアルバムが仕上がった。今回立ち上げられた自主レーベル「KUNUGI RECORDS」からドロップされる。

アルバムタイトルの『Hibernation』は、日本語にすれば「冬眠」や「越冬」を意味する。そもそもユニット名からクワガタムシ(Stag beetle)と掛けているように、雑木林に潜む夜行性の昆虫をメタファーに用いてきたStag Beat。前作「From Insect Cage」が「虫カゴから」飛び立つことを示唆していたのだとしたら、今作は、森の中で10年間「冬ごもり」しながら制作を続けてきた2人が、ようやく納得できる新作を携えて初夏の夜空に飛び立つさまをイメージしている。表題曲「Hibernation」のトラックやリリックもそうしたモチーフで作り上げられた。

冒頭からアルバムのコンセプトを宣言する「statement」に始まり、ダーティなトラックの上で昨今の社会状況に批評的な介入を試みる「CARNIVAL」、アルコール依存症に陥り断酒することになる顛末をトラップビートに乗せてラップする「Non-Alcohol」、自分たちのスタンスを最後に改めて明示する「Attitude」など、molphobiaのトラックにDOPE MENのラップという形式がアルバムの軸を貫いている。

さらに、アルバムを通して計4組のラッパーがfeaturingとして参加。3MCユニット「MGF」のメンバーであり、P-VINEに所属して楽曲をリリースしてきたSIGEMARU、都内のクラブシーンで精力的に活動する2人組・山口兄弟、沖縄を拠点に美術や舞踏とラップの越境を実践するINATA、そして「8th wonder」のラッパー/ビートメイカーとしてキャリアをスタートし、現在はヒップホップ・コレクティヴ「口頭遊民ダコタ」を主宰する傍ら、批評家として『ラップは何を映しているのか』『アンビバレント・ヒップホップ』などを刊行してきたMA$A$HI(吉田雅史)という、アクの強い魅力的なアーティストたちが集結した。各ラッパーの持ち味がふんだんに活かされた楽曲群は、本作の大きな聴きどころになっている。また、終盤のセンチメンタルで浮遊感ただようトラックが印象的な「Backyard」では、アルバムで唯一molphobiaがラップで参加。DOPE MENとmolphobiaがそれぞれの地元への郷愁を歌い、Stag Beatの根底に流れるスタイルや音楽性を象徴する一曲となった。

アルバム全曲のミックスとマスタリングを引き受けたのは、Maltine Recordsに所属する気鋭のミュージシャン/DJである芳川ヨシノ。ジャケットのアートワークは写真家の石田祐規、「Stag Beat」「Hibernation」のロゴ・レタリングはアーティストのDEMI、ミュージックビデオのディレクターは映像作家の大口遼が担った。アーティスト写真を撮影したのは昭和40年会を率いる現代美術家で写真家の松蔭浩之だ。クリエイティブのメンバーに共通する文脈として「渋家」での交流が挙げられる。ちなみに「statement」のミュージックビデオのロケ地となっているのも、過去に「渋家」が立地していた池尻大橋から渋谷、恵比寿にかけてのエリアだ。

このような経緯と布陣で臨む本作は、Stag Beatによる全身全霊のフルアルバムになっている。この10年間の集大成に、ぜひ少しでも耳を傾けてほしい。

アーティスト情報

KUNUGI RECORDS

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