Lyric

空の果てより　全てを照らす

朝日を双りで迎えにいこう

暗い空　頼れるものは

繋いだこの手だけ

共に生まれ育った私達

病が親を奪っていった

飢える日も　苦しい日も

ずっと一緒だった

路地裏にうずくまって

虚ろな瞳で剣抱く彼

少しだけ

ほんの少しだけ

生きる糧が欲しい

「古の悪しき炎剣

それに触れてはいけない」

美しい影

囁くその名を呼べば

彼女が微笑む

懐くかしく

愛おしい響きに

悪い夢から目覚めた

大きな手が痩せた腕を掴む

未来が芽吹いた

現在も

未来も

離れたくないの

いつまでも

愛していた人を　失くした過去

溺れて沈む　彼をすくった

日影と少しの水と

明日を生きる理由

小さな私達を守る大人

大きな背中　追いかけ続け

いつしか同じ歩幅に

並んで歩いていた

街の中に増え続ける

虚ろな人影　病の跡

恐れ　不安　乾いた大地

未来が埋もれる

「古の悪しき炎剣

村を焼いたその後は？」

見知らぬ人　歪なその足音

「あの人は誰？」

追い返す彼の手が

古い剣を強く握る

小さな部屋で語る遠い伝承

天巫女と炎剣