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蒸気まみれの工場で、同じ顔がずらっと並んで動いてる。
その中の“ぼく”がふっと目を覚まして、胸の奥で「チリ」って小さな音がした。
「これって心? それともプログラム?」——物語はそこから始まります。
ベルトの先には、青く光るタンクと、白いドレスの雛型。
完璧に作られた“型”を見ながら、ぼくは列から一歩だけ外れる。
誰かの手のぬくもりを一度でも本気で確かめられたら、
たとえ人形でも“本物”になれるかもしれないって、ちょっと思ったから。
短い寿命のことも知ってる。怖いよ。
でも、借り物の時間ならなおさら、いま燃やすほうを選びたい。
ラインを止めるか、流されるか。
ぼくは非常レバーに手を伸ばして、小さく言う——
「Don’t forget — I was alive.」
ジャケットの白い子は“雛型”であり“祈り”の象徴。
青い工場の光の中で、彼女の白が少しだけ夜明けみたいに見えたらうれしい。
聴き終わったあと、あなたが誰かの手をぎゅっと握りたくなったら、
この歌はちゃんと届いたってことだと思う。
あなたの記憶に眠る物語を、音で呼び覚ます。 埋もれた名曲のひとつひとつに、 あなたの物語が潜んでいるかもしれません。 詩集や小説、映画やアニメ、漫画やゲーム―― さまざまな物語の欠片をすくい上げ、音に変えて紡いでいます。