

遠くで鳴る踏切
風鈴がひとつ揺れる
無人駅の改札降りると
夕立の匂い
白いガードレール越しに
伸びていく坂道
昔より小さく見える商店街
中路の片隅で
夏を閉じ込めるように
ラムネのビー玉が光ってる
蝉の声を追い越して
石段を登っていく
誰も急がない時間が
ここには流れてて
赤い提灯がひとつ
またひとつ灯るたび
忘れていた景色が
静かに色を戻す
夏は終わったはずなのに
風はまだここにいて
川面に揺れる灯りを
誰かが見ているように
祭りのあとの静けさも
消えかけた笑い声も
帰り道の途中で
そっと拾い集めた
屋台の灯りの向こう
小さな背中が走る
掬いそこねた水の音が
夜の中で揺れている
発電機の低い音
砂利道を行く足音
団扇で扇いだ風が
昔と同じ匂いで
打ち上げ花火の最後
小さな光が彷徨う
誰も言葉にしないままの
余煙の空
遠くで電車が鳴る
季節を連れていくように
提灯の灯りだけが
少し長く残っていた
夏は終わったはずなのに
空はまだ青さを残してて
消えた花火の向こうに
明日の色が滲んでいる
振り返るほど遠くない
忘れるほど近くない
そんな場所にいつまでも
あの日は眠っている
カラン
風が止まる
水面の月が解れる
何も変わらない夜と
変わってしまった僕ら
ページをめくるように
時間は進むけれど
書きかけの一日は
まだ閉じられない
帰れる場所は
いつもここにあって
心の奥で灯ってる
誰にも見えない
カレンダーの隙間に
あの夏はまだ続いている
最終電車が町を離れる
窓に小さな灯りが映る
風鈴が鳴る
誰もいない部屋で
夏の続きを知らせるように
- Lyricist
Zazi
- Composer
Zazi
- Producer
Zazi
- Vocals
Zazi

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August 32nd
Zazi
Artist Profile
Zazi
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