Unlucky Paradeのジャケット写真

歌詞

Another world

Blue Letter

目が覚めたら、見知らぬ草原がざわざわ揺れて

コンビニ袋みたいな雲がもこもこ流れていく

「どこ?」と声に出したら、空気がぽんっと割れて

小さな光の粒がぱちぱち跳ねて逃げていく

足元で土がどどどっと震えて

真っ白な街の境界線がびりりと裂ける

背中の奥がぞわっと熱を帯びて

思考より先に「走れ」の指示が落ちてくる

木立の影でざわざわ言語が逆さに回って

知らない獣の目がサーチライトみたいに光る

「大丈夫、大丈夫」と繰り返す声が

まるで他人事みたいに響いて跳ね返る

石畳がガンガン鳴って、心拍がバチバチ跳ねて

視界の端で光がぎゅんっと折れ曲がる

その瞬間、ここが元の世界じゃないと

骨の奥までがかちりと理解する

正しいマップなんて最初から存在しない

矢印は毎秒ずれていく

「戻ろうか?」なんて甘い選択肢は

この世界には最初から用意されてない

Another world!

わたしの足音が世界をカタカタ書き換える

Another world!

空も地面もルールも全部まだ未設定

ざくざく踏み鳴らすたび

運命がバグって上書きされる

ここじゃ迷子こそが正解で

未知こそがスタートライン

軌道エレベーターみたいな塔がずずずと伸びて

そのふもとで獣車がガラガラ唸ってる

街角の魔法陣がぴこんぴこん瞬きして

通るたびステータスみたいに数字が増える

知らない食べ物がじゅわっと跳ねて

口の中で見たことない味がポップコーンみたいに弾ける

「やば、これ無理では?」と言った舌の根で

もう次の冒険のページがめくれていく

空の裂け目がごごごと歪んで

青紫の稲妻がひゅんっと落ちてくる

その一秒前にだけ、未来がふっと覗く

たぶんこの世界は言葉より先に意志が走る

コンパスはぐるぐる暴れて

地図アプリみたいに勝手に経路更新

気づけば自分の本名さえ

この世界の音程で読み替えられていく

順番も正論も足並みも意味を持たない

息を吸った方向だけが進路

決まったレールを失った瞬間に

景色が一気に解像度を上げた

Another world!

重力さえわたしの速度に合わせて揺れる

Another world!

胸の奥のざわざわ全部、推進力に変わる

ばらばらだった感情が

がちゃっと噛み合う音がする

ここでは転んだ瞬間こそ

物語が大きく跳ねる

乾いた風がさわさわ髪をめくって

影がくるくる形を変える

見上げた空の端っこで

知らない文字列がふわっと揺れる

「帰りたい?」と問われたら

たぶん黙って笑うだけでいい

だって、ここで迷ってる今のわたしが

いちばん「生きてる」って分かるから

Another world!

名前も役割も全部ここで更新される

Another world!

昨日の常識はセーブされずに削除される

足跡がじりじり光るたび

次の自分ががらりと顔を出す

選んだ道が正しいかなんて

この世界じゃ「進んだ人だけ」が知る

  • 作詞者

    Blue Letter

  • 作曲者

    Blue Letter

  • プロデューサー

    Blue Letter

  • ボーカル

    Blue Letter

Unlucky Paradeのジャケット写真

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「Unlucky Parade」は、日常の小さな不運や混乱を、
ユーモアとラップの勢いで押し返していく物語を集めたアルバムです。

靴ひもがほどける朝、雨に追いかけられる帰り道、
言葉がうまく出てこない瞬間や、気持ちの行き場を失う夜。
そんな誰にでも訪れる“つまずき”の数々が、
韓国伝統民謡の節まわしと高速K rapによって、
一つのリズムへと組み立てられていきます。

ときに滑稽で、ときに胸が締めつけられる感情が、
曲を重ねるごとに大きなパレードのように流れ出し、
最後には、不運の中にこそ跳ね返す力が宿っていることを教えてくれます。

不完全なまま前へ進むすべての人へ。
笑って、怒って、しくじって、また歩き出す――
その一歩一歩に寄り添う作品です。

アーティスト情報

Blue Letter Records

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