文鎮のプリズムのジャケット写真

歌詞

文鎮のプリズム

Akemi

経堂の夜明け 机の隅で

便箋の端を 文鎮で押さえる

硝子が触れる ことりと低い音

眠れぬままに 白む窓を見る

あなたが置いた 硝子のドーム

「春に葉山へ」と 誘われた夜

小さな花が 封じられて咲き

触れない色を 硝子越しに覗く

夜明けの色が ドームに差し込めば

封じた花が ひととき色づく

枯れも咲きも しないままの花

返事を抱えて 光へかざす

差した光が ドームを抜けて

机の上に 虹の帯が伸びる

生きてるように 花が色を揺らし

指を添えても 硝子の内に遠い

閉じ込めれば 色は褪せず

褪せない花は 二度と開かない

散る花のことを ふと思うだけ

淡い光が 窓に滲んでくる

夜が明けきって 虹が薄れてゆく

ドームを下ろせば 花は影へ

応えは置かず 白い便箋を伏せ

朝の机に 硝子を残す

白む窓辺へ 文鎮を移す

封じた花に 朝がひとすじ抜けて

返事の便箋は 空白のまま

机に零れた ひとひらの虹

  • 作詞者

    Akemi

  • 作曲者

    Akemi

  • プロデューサー

    nanayon music

  • ミキシングエンジニア

    nanayon music

  • ボーカル

    Akemi

文鎮のプリズムのジャケット写真

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    文鎮のプリズム

    Akemi

「文鎮のプリズム」は、春の旅へ誘われ花を封じた文鎮を贈られたAkemiが、返事を定められないまま夜明けを迎える期待と不安の混在を描いたミディアムテンポのシティポップ。
経堂の春の夜明け、紙を押さえる文鎮、白む窓、ドームを抜けて机に伸びる虹の帯、そして枯れも咲きもしない封じられた一輪――近いのに触れられない朝の空気が、答えを定めない揺れの輪郭を静かに浮かび上がらせる。

架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、贈られた喜びと「定義され止められる」怯みが同じ一輪に重なるのを知りながら、即答に逃げず、揺れを抱えたまま自分で答えの時間を選ぶ大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、春の夜明け、机辺の静寂、光と硝子の質感を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。

夜明けの光に文鎮をかざせば封じた花が一瞬だけ生きて色づき、けれど指を添えても硝子の内に遠い。
返事の便箋を空白のまま伏せ、文鎮を光の射す窓辺へ移して、答えを定めずに朝へ渡す――そんな期待と不安が一点で重なる春の夜明けを描いた楽曲。
Produced by nanayon music.

アーティスト情報

nanayon music

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