空車のメーターのジャケット写真

歌詞

空車のメーター

Akemi

青山の路肩 深夜のタクシー

後部座席に 深く沈み込む

「先に始めてて」 彼の伝言

十分という 言葉が遠い

回る数字 カチカチと刻む

走る赤い針 メーターの上

何もしていない 待つだけの私

母のように 縫い物で埋めない

カチカチ 数字が増えていく音

待たされた時間が 形をもつ

後部座席 動かないまま着く

千に届かない メーターの停止

千円を渡す おつりは要らない

百円の重さ ドアの外に置く

待たされた時間 百円で捨てた

賃走の灯り 空車に変わる

大和の家 母は縫い物をした

父を待つ間 針を動かして

待つ動作で 待つを隠していた

私は今夜 何もしないで待つ

店のドア ベルが軽く鳴って

彼の正面 空いた席に着く

「もう一度 始めから頼む」

千を起点に 私の時計で

柱時計の音 店の奥に

彼が酒を頼む 声を聞く

メニューを開き もう一度選ぶ

「責めない」とは まだ言わない私

  • 作詞者

    Akemi

  • 作曲者

    Akemi

  • プロデューサー

    nanayon music

  • ミキシングエンジニア

    nanayon music

  • ボーカル

    Akemi

空車のメーターのジャケット写真

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    空車のメーター

    Akemi

「空車のメーター」は、深夜のタクシーの中で回り続ける数字を見つめながら、待たされる時間を自分の処理に変えていく夜を描いたミディアムテンポのシティポップ。
青山通りの路肩、後部座席に沈む身体、回転式メーターの赤い数字、九百円に届かないまま止まる停止、そしてドアの外に置かれた百円のおつり――走り続けた数字が空車に変わる瞬間、待たされていたはずの時間がAkemiの手の中で別の形に切り替わる。

架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、母のように縫い物で時間を埋めて待つ女ではなく、後部座席の暗がりで何もしないまま数字を見続け、降りる地点を自分で選ぶ大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやアーバン・ポップが持っていた、都会の夜、車内の空気感、約束の遅れと女性の選択を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。

店の前で千円を渡し、おつりの百円をドアの外に置いて降りる、その小さな仕草。
責める枠に入らないために言葉を持たず、自分の時計でテーブルの料理をもう一度頼み直す――そんな静かな自立を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.

アーティスト情報

  • Akemi

    1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。

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