余白に住む人のジャケット写真

歌詞

余白に住む人

Alexsophie

古本屋のいちばん奥で

背表紙の褪せた本を買った

途中のページを開いたら

細い鉛筆の線があった

誰かがそこで立ち止まり

何かを思った跡なのか

その一行の横だけに

小さな丸が残っていた

名前も 顔も

知らない人なのに

なぜだろう

少しだけ近く感じた

あなたは余白に住んでいる

文字と文字との隙間に

消さなかった一本の線が

遠い時間を連れてくる

僕とは違う人生で

同じ言葉に立ち止まった

それだけのことが

なぜこんなに

静かに胸へ残るのだろう

四十二ページの端には

「ここから」とだけ書いてある

何がそこから始まったのか

続きを僕は知らない

窓の外では雨がやみ

舗道を人が急いでゆく

この本を手放した理由も

もう確かめようがない

それでも僕は

ページをめくるたび

見知らぬ時間を

少しずつ歩いてゆく

あなたは余白に住んでいる

声も足音もないまま

迷った跡も ためらいさえも

鉛筆だけが覚えている

僕とは違う人生で

同じ言葉を見つめていた

その偶然だけで

この世界は

少し広くなる気がした

最後のページには

何もなかった

だから僕も

何も書かなかった

いつか別の誰かが

この本を開く日のために

僕らは余白に住んでいる

誰にも見えない場所で

残したものと 残さなかったもの

その間に時間がある

会うことのない誰かとも

同じ言葉で立ち止まれる

本を閉じても

消えないものが

ひとつあれば それでいい

古い本を棚へ戻す

鉛筆の線は

そのままにして

  • 作詞者

    Alexsophie

  • 作曲者

    Alexsophie

  • プロデューサー

    Alexsophie

  • ソングライター

    Alexsophie

  • プログラミング

    Alexsophie

余白に住む人のジャケット写真

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    余白に住む人

    Alexsophie

アーティスト情報

  • Alexsophie

    私はソングライティング・アーティストとして、自身のビジョンと言葉を起点に楽曲を設計しています。 制作ではAIを編曲や音像設計を拡張するための制作ツール(楽器)として活用し、最終的な表現と判断はすべて自ら行っています。 Alexsophie名義で、Apple Music、Spotify、Amazon Musicなど主要音楽配信プラットフォームに作品をリリース。 YouTubeでは楽曲作品を、Instagramでは制作過程や作品世界を発信しています。 アーティスト名は、愛犬Alexと愛猫Sophieに由来します。 人間の感性とテクノロジーの可能性を融合させ、静かな余韻と物語性を大切にした楽曲制作を行っています。

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