Hijacked by a Name Front Cover

Lyric

Hijacked by a Name

Shuka / Room no.38

祝福のなか

わたしは

わたしじゃないまま

この世界にうまれて

「強く」

「優しく」

「愛されますように」

その祈りのような願いという名前が

まだ息を知らないわたしを

この世界に 縫いとめた

名前が届くたび

ここにいてもいい気がして

何度も

うなずいた

意味なんて

知らなかった

でも

その音はやさしくて

ひとりじゃない気がした

ダリアの花が揺れていた

誰も気づかない場所で

名もなきわたしが 最初に見た

唯一の 色だった

名前って

最初に渡される

他人との境界線

その響きが

からだの奥に

影のように 残ってる

呼ばれ方が

ふえていくたび

名前は ちがう生きものになっていく

声の高さ

間のとりかた

音の速さや

まなざしの向き

それに合わせて

笑い方を変えていた

思考より先に

返事が出てしまうことを

ふしぎに思わなくなった

ずれていくのは

わたしのほうだった

呼ばれなければ

息のしかたさえ

忘れてしまいそうで

名前を受けとるたび

心臓が

小さく跳ねる

でも

泣いた夜の

あの震えは

まだ ここにある

わたしは

わたしを連れたまま

そこに いたかっただけ

名前が鳴る call my name

反射のように start the frame

選ぶ前から already done

気づけばもう chosen one

沈黙さえ repleyになる

考慮中でも skipped のまま

線は引かれて sign is set

引き返す場所も not allowed

意味じゃない not the truth

意志じゃない just a move

理解より先に go

Body says yes, mind says no

呼ばれなければ

透明になっていく気がして

でも

呼ばれるたびに

また

居場所が灯る

その音があれば

消えなくていい気がした

だから

ずっと 耳をすませていた

名前では

わたしを

説明できない

性格も

過去も

やわらかな狂気も

どこにも 記されていない

それでも

呼ばれると

世界の端が にじんで

わたしの位置が

輪郭をもつ

思い出の底に咲いたのは

白く滲んだ ダリアだった

だれかの声と一緒に

枯れてしまったはずの――あの色

体が先に

返事をしてしまう

そこに

気持ちは まだいないのに

ただの音

そう思っていたのに

名前が届いた瞬間

耳が先に 目をさまして

遅れて 息をする

わたしがようやく追いつく

誰かの声に触れたときだけ

ここにいる気がしてしまう

ほんとうは

最初から

わたしのなかにあったはずなのに

それでも今日も

あの音がすれば

また 振り返ってしまう

名前って

わたしを

ハイジャックするもの

Still thinking before I breathe

Still thinking before I breathe

  • Lyricist

    Shuka / Room no.38

  • Composer

    Shuka / Room no.38

  • Producer

    Shuka / Room no.38

  • Bass Guitar

    Shuka / Room no.38

  • Drums

    Shuka / Room no.38

  • Keyboards

    Shuka / Room no.38

  • Synthesizer

    Shuka / Room no.38

  • Piano

    Shuka / Room no.38

Hijacked by a Name Front Cover

Listen to Hijacked by a Name by Shuka / Room no.38

Streaming / Download

"