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本作は、ポストロックの轟音と、シネマティックなオーケストラ、そして初期エレクトロニカが交差する、壮大なポストロック・アニメ・オマージュです。導入部の72 BPMでは、ナイロンギターと控えめなピアノが、テープ・ヒスノイズのような温かみの中で孤独を綴ります。しかし、楽曲はモグワイ(Mogwai)的なクレッシェンドを辿り、140 BPMのクライマックスへと突入。そこでは幾重にもレイヤーされたディストーション・ギターとトレモロ演奏のストリングスが「音の壁」を作り上げます。
最大の見どころは、ブレス成分の多い女性ヴォーカルのダイナミクスです。囁きから叫び(Whisper-to-Scream)へと変化する歌声は、リバーブの海の底に沈められながらも、痛みを越えた先にある「超越的な美しさ」を叫びます。DマイナーからFメジャーへのモード移行は、絶望の受容から解放への転換を象徴。2003年から2008年頃の、哲学的で内省的な深夜アニメのサウンドトラックが持っていた、あの特有の「実存的驚異」を現代に蘇らせる一作です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。