Lyric

僕は未だに僕を知らない 命の影を篤と見なさい

高揚させる問い掛けに対し 取り分け期待し懲りた敵対視

己が鑑みて空へ転がす 咎めを暈す答えを模索

ほら目を凝らすとお前の御託も 憂き世を離れ野良猫と成る

人の才能に魅力を感じ 無い物強請りへ酷くご乱心

幾星霜を経た素人談議 危篤の晩に記憶と安眠

僅か暗く咲く桜の木 絡繰であれば楽なのに

盲信して居た高貴な愛 感情なんてもう要らない

世界を知った気で居た自惚れ 新たな知識は直ぐに古惚け

自分に嘘を着く気は無い だが今日も又下手な作り笑い

世界を知った気で居た自惚れ 新たな知識は直ぐに古惚け

井の中の蛙大海を知らず だが然し空の深さを知る

何気無い日々に現れた 僕と対面為るのは文字だけか

限り有る時間に逆らえば 紙に書き自らに問い掛けた

快楽の底で罪悪を覚え 汚さに至らない板挟み

漂わず肩を抱く天邪鬼 後悔を忘れ罪を又犯す

内向的な負を解放できた 霞草と春紫苑の作詞帳

飯事の終い煙草を取り出し 禍言を磨き態と殺し合い

幾度も危惧への施しと 畏怖を説き伏せ心を見よ

思いやる事で何を知る 意識の根底に舞降りる

鏡に向かうと何故か苛立つ 暫く見定むが誰が知らざる

表情は曇り雨が滴る 躊躇いは無く拳を振り翳す

切っ掛けが無いと外すら出ない 直ぐに閉じ篭る素朴な世界

思想を弄る先進教育 何時の間にやら精神病質

粟立つ首に剃刀を引く 業の在り処は神のみぞ知る

悲哀を帯びた不敵な笑み 其の刹那に現実で立ち竦む

最下層へ陥り捻じ曲がる 明日を捨て時に奇跡が待つ

居並ぶ幾何学すら絵には成る 目に余る毀誉が誘う自堕落

世界を知った気で居た自惚れ 新たな知識は直ぐに古惚け

自分に嘘を着く気は無い 救い難い下手な作り笑い

世界を知った気で居た自惚れ 新たな知識は直ぐに古惚け

井の中の蛙大海を知らず だが然し空の深さを知る

愚かにも交配の罪が減る 叡智なぞ恐るるに足らじ

其処彼処 狼狽を繰り返す 形而下を灯す月明かり

破綻する迄の十月十日 理に係う狂気の歌

没世を迎えどう散ろうが 特に用は無い逃避行さ

見栄が服を着て靴を履く 災いを転じ福と成す

瞬きの間に直ぐ終わる 焼き付いた色彩は移ろわぬ

物憂げに揺蕩う哀れな心 傅き為されと肩へ羽衣

戯けた事とは嘲る勿れ 巫山戯疲れ草原で転寝

情念を捨て去る甘い理想論 偽りと善が混ざりし傷痕

表現と連れ合う片意地の苦悩 平坦を避け坂道を行こう

寡黙に務めただ生きようと 思慮に欠ける浅き思考法

墓に死のうと余りにも不幸 達観するには未だ時期尚早

立ち乍ら眠り学びに没頭 性に抗えぬ疚しき煩悩

血飛沫を纏う名は死に装束 美を唱えるもやはり非道徳

傍らに綾成さじ赤酸漿 葉は撓み痣が増し瘧

態態し馨は盛り細ら濤 高らかに山が哭き霹靂神

世界を知った気で居た自惚れ 新たな知識は直ぐに古惚け

自分に嘘を着く気は無い だが今日もまた下手な作り笑い

世界を知った気で居た自惚れ 新たな知識は直ぐに古惚け

暇は尖らず 忽ち老いたる だらしないよなと噂を聞く

立ち止まる者は何も無く 全ては犠牲の下に成り立つ

知る由も無い皆々様方に 敢えて言おう未来は解らない

今し方萎びた花には 煌びやかに東から光が差す

忌々しさに孕む痛みは罰 示唆したがる苦味が直に裁く

細く長く連なる孤独が待つ 幸福が望む儘届くなら

覚束無く成る迄慮る 徐々に煮詰まり淀んだ灰汁

旅の合間に自殺幇助 生きとし生ける限りは不平等

悪しき錯綜の先に有る要素 死を詰り合う神に成る方法