A Minor Place #1 Front Cover

Lyric

Room

minor place

正気にて煉獄

忘却と苛立ちの狭間に留まり

積もり積もって

この灰皿の街ごと埋めてくれ

もうずっとここには工事中のままだ

ザラザラうるさい駐車場の蠢く気配に

すっかり退屈していたんだ

未完成のまま、まだ

塗り替えないでいて

純真な心で

受け取ってしまった

暗がりの部屋に淡く照らされて残った

火鉢の中で

燃えてゆく詩の残りカスのように

矢印と例の赤い点滅に従って

ただ汗をかく

どこへもいけない

無気力を太らせているあなたの

背に追いつけそうで

長いこと

  • Lyricist

    minor place

  • Composer

    minor place

A Minor Place #1 Front Cover

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次に本作品1stフルアルバム「部屋」(A Minor Place #1)は
Gt/Vo 勝村自身が2021年にセルフリリースしたアルバム「部屋」の全曲を再アレンジしたバンドの1stフルアルバムである。

日本のアンダーグランドフォークの影響を感じさせるオープニングトラック「明け方」では、曲後半で聞くことができる
幾つものレイアウトされたフィードバックギターや、ノイジーに加工されたボーカルなどが大袈裟に鳴らされる。
これはフォークロックグループとして自称される彼らの、現日本のインディーフォークシーンに対する
挑発的な姿勢が、このアルバム一曲目で見ることができる。

本アルバム中間に位置する「窓辺」「9月」などのアコースティックなサウンドのみで構成された曲は、
次の曲へと繋ぐインタールードのような立ち位置で存在しており、アルバムの行間を程良く生み出している。
内省的で居心地の悪さを感じさせる自閉的な詩は、時に叙情的な雰囲気を醸し出しており、
スタンダートなギターロックチューン「路上」などでそんな前向きな姿勢が聞くことができるだろう。

SparklehorseやSongs:Ohiaなどの米アートフォークグループに影響された彼らは、
ローカルな土壌で生み出された土臭さや、DIY精神のロック・フォークの影響を
アルバムにパッケージングしているようで、よりコンセプチュアルな一枚へと仕上げている。

Artist Profile

minor place

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