Lyric

父さん

今はあなたの

記憶は薄氷でも

ふいに蘇る

タバコの煙

雨を避け急ぐ自転車

愛の不便に苛まれ

うたを歌うことににました

ぼんやりとただ響く音

もうもとに戻りはしないこと

さぁ見てごらん

お前だけの朝焼けだよ

にじむ視界に映るのは

一筋の雲

抜け落ちた

翼の想いが

駆け出してく

あぁ膨らんで

ばらまいて

芽をだして

まだ気だるい夏の暮れ

欲の権化と会いました

俺と同じ目をしていたこと

こびりついて離れないよ

あぁ空には

赤いランプが一つ灯った

「お前はまだ大丈夫だ」

優しい人だった

油と汗で黒く

汚れたボロい作業着

黄色いリボンでそっと包んだ

あの日のにおいがした