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「音楽には心を豊かにするだけでなく、心身の不調を招くストレスの対策に役立つことが、近年の研究によって明らかになってきました。中でも注目したいのは、生命活動をコントロールしている自律神経の副交感神経に働きかけて、ストレスで交感神経に傾きがちな自律神経のバランスを整えてくれるチカラ」」
☆三つの作用で、心も体も変化する☆
音楽には三つの作用があるといわれています。
一つ目は心理的な作用。昔懐かしい曲を聴くと当時を思い出して穏やかな気分になった経験は、どなたにもあるのではないでしょうか。
二つ目は人と人をつなぐ社会的な作用です。校歌や応援歌をみんなで歌うと団結力が強まり、初めて会った人でも一緒に歌を歌うと距離が縮まります。
そして三つ目が、近年注目される生理的な作用です。音楽の好き嫌いとは関係なく、体に良い変化が表れる音や曲が分かってきました。その特性を医療に応用し、不調の予防や改善に役立てようというのが「音楽療法」の考え方。いわば“聴くサプリ”です。
音は背骨を通して自律神経に働きかける
音楽の生理的な作用でよく知られるのが、音の周波数と背骨との関係です。背骨は音の振動に反響しており、高い音は延髄(えんずい)の近く、低い音は仙椎(せんつい)の近くに反響します。高い音が頭にキンと響いたり、低い音がおなかにズンと響いたりするのは、実体験でもうなずける話でしょう。
背骨は、私たちの生命活動をコントロールしている自律神経とも密接な関係にあります。自律神経には、活動モードに導く交感神経と、休息モードに導く副交感神経があり、交感神経の出る胸椎(きょうつい)や腰椎(ようつい)には約250~2000ヘルツの音が、副交感神経の出る延髄には約4000ヘルツ以上の高音が響きます。
☆多くの不調の背景に副交感神経の働きの低下が☆
自律神経は、交感神経と副交感神経が交互に切り替わり同じレベルで働くのが理想的。しかし、副交感神経の働きは加齢やストレスにより低下するため、交感神経だけが強く働くアンバランスな状態になりやすく、様々な不調を招いているケースが多いのです。
大きな理由は、交感神経ばかりが優位な状態が続くと、免疫機能が乱れ、外敵を攻撃するための活性酸素が増え過ぎること。過剰になった活性酸素は健康な細胞まで傷つけるため、血管や内臓に炎症が起きやすくなります。
また、交感神経は血管を収縮に導くため血圧が高い状態が続き、血管の老化が進行。血流も悪くなるため、体のすみずみに栄養や酸素、熱が届きにくくなり、全身の機能低下につながります。
こうした不調や病気を予防・改善するには、まず自律神経のバランスを正常な状態に戻してあげること。そこで取り入れたいのが、副交感神経に働きかける音楽のチカラです。
☆“高音域”と“ゆらぎ”が癒やしのキーワード☆
高周波を多く含む曲が良いと考えられますが、ほかにもう一つ、副交感神経の働きを高める大切な要素が“ゆらぎ”です。
ゆらぎとは、小川のせせらぎや波の音のように、連続的だが一定ではない“揺れ”のこと。高音域でゆらぎのある音が繰り返し流れる曲を聴くと、副交感神経が優位に働くため、心身がリラックスしてきます。
副交感神経の働きが高まり、自律神経のバランスが整えば、免疫機能が正常に働き、血流が促されるので、様々な不調の改善が期待できます。
こういった背景を元に作られたのが『自律神経を整える音楽』です。