傾いた畳の上
転がっている、あなたと
頭痛い 小一時間
発達してる積乱雲
暗い、午後5時、7月なのに
寒い、午後4時、8月なのに
夕立に沈む団地見下ろす 最上階のベランダ
頭痛も少しマシだね
室外機うるさいから 窓開けて黙らせた
世界を選びたくない夕暮れに
熱帯のにわか雨を思い出した
その後小さなパレード通り過ぎた
弦4本のギター屋上で掻き鳴らした
あの日だけが人生だったらって思う
遠雷近付く団地見下ろす 最上階のベランダ
なんだかとても眠いね
空の色を瞼の裏 貼り付けたまま眠ろうか
世界を選びたくない夕暮れに
僕ら生きること認めないって言われたわけじゃないけど
疑っちゃう そんな視線ばっかり
にわか雨でも降り続け 全部沈めてしまうまで
世界を選びたくない夕暮れに
- 作詞
ベントラーカオル
- 作曲
ベントラーカオル
ベントラーカオル の“世界を選びたくない夕暮れに”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
「夏と雨の悲しい記憶」をコンセプトに制作された5曲入りEP。前作「Will」で見せた完全生演奏のバンドサウンドは今作では影を潜め、ガットギターの弾き語りに蝉の声と浮遊するシンセサウンドがオーバーラップするM1「夕立」、静謐なエレクトロサウンドと飽和したディストーションギターの対比が特徴的なM2「世界を選びたくない夕暮れに」、フォークとドラムンベースとブラックメタルが独自言語により融合したM3「夏日狂想」、「夕立」のメロディのリプライズに破壊的な音響処理が施されたM4「村雨」、そしてグランジ、グラインドコア、ハイパーポップなどが渾然一体となって情報過多な異形のポップスを形成した果てにまたしても現れる「夕立」のメロディ大合唱で終結するラストナンバー「かなしい」といった具合に自身のミクスチャー感覚を惜しみなく発揮した内容となっている。
アーティスト情報
ベントラーカオル
新潟県出身のSSW/プロデューサー。2015年発表のアルバム「EGO IS EGO」以降コンスタントにリリースを続けており、その多くは作詞作曲、歌唱演奏、ミックス/マスタリング、アートワークに至るまでを自身で手がけている。 SUPER GENTLEのベーシスト、Koochewsen(ex. クウチュウ戦、現在活休中)のキーボーディスト/ベーシストとして、また田口囁一(ex. 感傷ベクトル)とのユニット・Thomassonやドラマー/トラックメイカーのszkとのユニット・ベントラーカオル with szkなどでも活動中。 また「Groovy」、「SOUND of LOVE」などの映画音楽、曽我部恵一「永い夜 (2024 Version」共同プロデュース、PEOPLE 1、きのぽっぽ、湯木慧などのライブ/レコーディングのサポートなど活動領域は多方面に及ぶ。
ベントラーカオルの他のリリース
AOANA