Lyric

君と見た夕の空を

駆け抜けた先で見えた夜の海を

今でも覚えている

あの時の坂も

あの頃の夢も

今はもう無くなったけれど

それでも僕は

日の沈む坂を超え

ひたすら海へ向かって走り続けてる

遠く離れたとしても

忘れるなんて出来はしないよ

すり抜ける人混みで

微かに聞こえてくる綺麗なその声は

ふわりと耳を潜り君を投射する

鈴の音と共に

仄白む露が降りた秋の朝に

まだ夢を見てる

頬撫ぜる風も

茹る日の陽光も

僕らの夏に溶けて

強く輝いてる

この胸を焼いている

記憶の彼方の

影だと知っても

それでも僕は

明日のない暗闇に

ひたすら君を探して走り続けてる

あの日別れた時から

僕の世界は止まったままで

限りなく群青に近づく

空を見上げてそっと手を翳し

溢れた光、そこに君が透過する

嗚呼、ただ時は僕を運んでいく

あの日、あの夏の夜も

またいつか消えてなくなる

けど、まだ・・・

霧も晴れ空に

瑠璃色の風が吹いた夏の朝に

歌声が響く

優しい言葉で

汐風に乗って

聞こえる未完の歌は

僕だけが知っていた

あの時のままの

2人の旋律に

世界が染まっていく

気付いた僕は

曇りなき空を背に

ひたすら海へ向かって走り出していた

あの日別れた時から

僕らは何も変わってなくて

限りなく純白へ近づく

砂浜で佇む人影と

繋がる視線

世界が色づいてゆく