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ヒグチケイコ(声・詩) 神田晋一郎 (ピアノ・作曲) 流行歌、ジャズ、戯曲、即興…日常を捉える眼差し、深化される歌。歌とピアノの生み出すパースペクティヴ。
神田晋一郎は、クラシック・現代音楽・ジャズ・即興を越境して活動するピアニスト/作曲家。ヒグチケイコは、アメリカでの活動の後に日本に帰国し、即興・ジャズなどのピアノ弾き語り・ノイズ・舞踏の音楽を担当するなど、積極的なライブ活動を展開するヴォーカリスト。本作は、神田によるコンサート・シリーズ「夜の音樂」の第9回のドキュメント録音で、両者のデュオによるパフォーマンス。
全体を通し徹底して行われる、クラシカルとも即興的ともいえそうな自在なアゴーギク、選び抜かれた響き、暴発寸前まで詰めながらも制御され続ける構造などは、その根拠となっているだろう様々な文化前提を想起させる。地域性や同時代性といったパラダイムを根拠に、ジャズ/日本の流行歌/三文オペラ/ゲーテ/武満徹と谷川俊太郎などは有機的に関係づけられ、奥に圧縮された記号や象徴が一筋に纏められる。それぞれの音楽家が現在までに到達した表現、意味、方位といったものを突き詰め、音楽という形を取って提示された視座と、その行為/作品の記録。
2009年11月27日 東京Z.Imagine ライブ
ヒグチケイコ/ Keiko Higuchi 身体、声、呼吸のつながりを探求し、即興からジャズまで幅広くこなすボーカリスト。アメリカ・ボストンにて声を使うパフォーマーとして活動開始、'98年に帰国以来、その独特な声で表現される唯一無二の世界観は欧米での評価も高く、ソロの活動の他にも多くのコラボレーションやダンス、演劇などの作品に参加。過去には写真・執筆を発表している。アルバム作品には'13年ソロ第二作目「花弁のように儚い」(米utech records)、森重靖宗とのデュオ「あわい」(仏improvising beings)、'14年Cris Xとの「MELT」(musik atlach)、'16年1月にソロ第三作目「between dream and haze」(仏improvising beings)、そして’17年3月に神田晋一郎(p)との第二作目「passing and longing and there is only a trace left― 過ぎしも愛しもただ跡だけが残り」(ftarri) 、’18年年末にはsachikoとのAlbedo Fantasticaで「暗渠と夜空」(仏an’archive)がリリースされた。
作曲・ピアノ・モジュラーシンセサイザー。 『音樂美學』主宰、即興演奏を制御するための作曲と演奏を試みている。 ジャズからアヴァンギャルドなスタイルまで幅広く演奏・作曲する。近年は二十五絃箏奏者・小澤千絵子に箏を、田辺洌山に尺八を学び、和楽器の為の作曲も行っている。 CDはBishop Records から4作品、Futtari recordsから1作品発表されている。2010 年の『種子の破片』(Bishop Records, EXFV003) ではヒグチケイコ(vo)と共演、ジャズにおける「歌」の解体と再構築を試みている。 最近作もヒグチケイコとの共作でFuttari recordsから2017年3月5日にリリースされた。
Bishop Records