※ 試聴は反映までに時間がかかる場合があります。
※ 著作権管理事業者等が管理する楽曲は試聴できません。
大げさなスタジアム・ロックの歌唱や、過剰に演出されたスタジオの磨き上げ、そしてわざとらしい感情のクライマックスを徹底的に焼き尽くし、部屋の片隅で爪弾かれるような「生身の親密さ(raw intimacy)」を形にしたベッドルーム・インディーロックです。Dominic Fikeの初期の宅録作品が持っていたあの気怠くも抜群のポップセンス(lazy punk energy)を彷彿とさせる、温かいアナログギターの音色と控えめなグルーヴのなかで、技巧よりも人間の声の生々しい質感そのものを最優先にした、飾り気のないローファイ・ギターポップを構築しています。
「自分の影が、自分よりも先にどこかに到着して、疲れて老け込んでしまっている」。そんな、自分の影をまるで別個の老いていく生命体のように捉える奇妙な愛おしさと、日常の輪郭が1ミリだけズレていくような不穏なリアリズム。サビに突入した瞬間に派手なビルドアップで誤魔化すことなく、耳元でぽつりと呟かれる「マイシャドウガットゼアファースト」のフレーズは、驚くほどキャッチーでありながら、決して無理のない自然な感染力を持っています。最後は、終わりを告げる「Probably not(たぶん無理だけどね)」という諦念の呟きの瞬間にリミッターがゲートをプツンと遮断し、残響を1ミリも残さずスパッと完全な真空の静寂へと着地する、引き算の美学の極致です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。